たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

思い出に残る山(32)石裂山(おざくさん)・方塞山(栃木県)

2018年12月23日 | 心に残る思い出の山
平成8年5月

3日・石裂山 → 10:00(入山)~14:50(下山)

4日・方塞山 → 9:00(入山)~12:00(下山)

   

加蘇山神社に入山と行程の無事をお願いし林道を荒井川の支流に沿って

加蘇山神社・下の宮へ向かった。何時の山行でも第一歩を踏み出す緊張感は

いいものだ。 冷気に寝不足の体が引き締まる




(略)

寄り添う沢の澄んだ水は飛沫を上げながら滑や小滝を作り大気の香りと

まだらに注ぐ春の陽光に五感をくすぐられながら進むと、やがて

龍ヶ滝を右に抱えた休憩所に着いた

滝は2段になって落ちている様だが木々に邪魔され全容を見る事は出来ない

(写真の滝は落差4mの清滝


左にせせらぎを聴きながら緩く登ると前方に高さ23メートルあまりは有る

天然記念物の千本桂が見えてきた

側へ近づくと一つの株から数えきれない程の成長したヒコバエ一体となり

巨樹となって天に向かって伸びていた


行者返しの岩場

   

奥の院の一枚岩と奥の院

   

痩せ尾根と髭剃り岩

(記述は略)

尾根へ突き当たった所で左にジグザグ道を進むと指導標の有る主稜線に

飛び出す  登りも一服してやがて東剣ヶ峰に着いたが犬を連れていた家族が

休んでいて、うっかり見逃してしまい気付かぬまま通り過ぎてしまっていた

直ぐにまた鎖の下降が始まった。いよいよ私の番

だが、ここの鎖が掴みづらい嫌な鎖だった  こうなったら三点支持と思い

軽業もどきで下降していると上から鎖を持って!と女性の叱咤

“どんな降り方をしようと別にいいじゃない”と心で思いながら

急下降を終えて登り返すと西剣ヶ峰に着いた

(略)


ここからの展望は申し分ない

ただこの辺りの山々は私達にとって未知の領域であり展望図と照らし合わせ

「だろう」「かもしれない」と言った同定にならない同定に終わった

近くに居た登山者達も「さぁ・・・」と頼りない

西剣ヶ峰でランチタイムとし20m程の梯子で折角登った高度を捨てる様に

御沢峠に下れば石裂山への本格的な登りになった


石裂山は月山への縦走路から外れた所に在り樹林に囲まれて好展望では

無かったが男体山を始めとする日光連山が立木と立木の中に

スッポリ納まる形で望まれた

   



月山に向かう尾根上はカタクリの群生地らしく名残の花を二つ三つ残して

まだら模様の葉が犇めいている

石裂山塊の最高峰月山からの眺望は素晴らしかった

左からベットリ雪を付けた日光白根、男体、大真名子、小真名子、女峰等々が

五月晴れの強い陽光を浴び銀色に輝いている もう、ここからは下るだけだ

皆が腰を上げる中、横木に腰を下ろし修験者達も眺めたであろうこの風景を前に

至福の一時を噛みしめながら温かいコーヒーを味わった


月山からは木の根が剥き出しになった急斜面を木に掴まりながら一気に下った

滑りやすい赤土なので気が抜けない  一旦、坂は緩み手入れの行き届いた

檜林に入るがそれも長くは続かず谷底に向っての急坂を強いられる

どの位、下っただろうか  とにかく激しい下りの連続だった

水筒の水は飲み干し喉はカラカラだ  

先行のパーティを次々に追い抜いて漸く水場に着いた

「ここの水は美味しいですよ」と教えてくれた言葉に雄さんが水筒に汲んで

くれた水を喉を鳴らしながら飲んだ 箕輪の水も美味しいが

やはり自然の中で飲む水は一味違う  この先で龍ヶ橋から登って来た道と合流

下の宮方面で山菜取りをして来たと言う土地の人達(手には鹿の角)や

真岡から来たというご夫婦と話しながら駐車場に戻った

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その夜は河原に近い木立の中でテント泊

予定としては古賀志山へ登る事になっていたのだが真岡の御夫婦にの薦めで

急遽古峰高原~方塞山に行く事にした


ここは天狗の庭


一汗掻いた頃三枚岩に出た

中を覗くと不動明王が祀られ蝋燭が燈されていた

ここは出流山から男体山までの修行路の途中に有るとの事




水場で喉を潤し先に進むと時期にはさぞかしで有ろうツツジの群生地が有り

そこから一旦下って登り返した地点にベンチが置かれ遠慮深げに

方賽山と書かれた標識が在った  そのまま通過してしまいそうな山頂だ

三枚岩に戻ると白装束の人達がお堂の扉を閉めているところだった

普段この扉は閉められているらしく丁度、居合わせた私達は幸運だったのだ


足尾を望むベンチに座りコーヒーを飲みながら羊羹を食べた

見あげる空にウロコ雲が出てきた 天候はどうやら下り坂に向かっているらしい

たっぷり休憩を取り腰を上げた時、行きには気付かなかった

男体山が樹林の上に雄々しく聳えているのを

私は振り返り振り返り眺めながら帰路に着いた

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おつかれさん・来年も宜しく

2018年12月21日 | 
今年、庭を飾ってくれた植物ももう終ろうとしています

これから来年も立派な花を咲かせる為の休養

これは人間にも必要な事ですね


ウメモドキ


元々は黄色の菊でしたが終盤が近づくにつれ桃色に染まって来ました


最後に残った黄花は凛として


数枚の名残に寄せる想いは人それぞれ


凄いですね、牡丹の葉が散る頃には、もう花芽が付いているんですね

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・これではあまりにも寂しいので・・・




散る花あれば咲く花あり

春が待ちきれなくてエイザンスミレとゲンジスミレ・・・せっかちですねぇ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そして今日はウォーキング仲間の忘年会でした

今日も運転手でお酒が飲めないのは寂しかろうと

雄さんが送ってくれましたので今日は私も遠慮なく「」乾杯


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大小山(足利・妙義山) 後編

2018年12月19日 | 登山
続き


この山が大小山です

小粒で如何にも可愛らしい山容ですが中々のスリルと抜群の展望の良さ

実際に登ってみて「なるほど妙義山」の所以が納得できる

そんな山が大小山でした

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   



山頂からは関東平野は元より富士山、上州の山々、筑波山、日光連山等々

360度の展望を一挙に手の内に納める事が出来ました

ただ稜線に出てからの波を打つ様な西風は治まらず長居をするのは

厳しいものが有った為、直ぐ下の風除けに丁度良さそうな平坦な場所まで

岩伝いに急下降し身を落ち着けました


此処から先を偵察に行った雄さんが戻って来た顔を見ますと

「たかに下れるかな!」と私の左手を案じて苦い顔

10m近いロープと鎖が待ち構えているらしい、しかも2か所

岩をクリアして落ち着いたところでお弁当の方が良いだろうと

食事タイムは先に延ばし・・・私は覚悟を決めます



   



岩が切れ落ちた地点を岩と立ち木を頼りに下り回り込んだ所に

一本のロープが下がっていた 「さぁ来い」と言う様に・・・

大きく深呼吸して足を踏み出した

ロープを掴む左手が心細い でも踏み込んだ以上はやるっきゃ有りません

取り敢えず一本目をクリア

次はロープと鎖の2段構えでした

岩場の下降は足元が見えないのが不気味ですが何よりの救いは

本家・妙義山と違い岩の塊がシッカリしている事でした

ただ難所を過ぎ傾斜は幾分、緩みましたがその「シッカリ」が災いして

靴底に悪戯を仕掛けます

全ての石の先端が尖っているので摺る様な歩き方をしていると足をさらわれ

たたらを踏んでしまうのです

そこでバランスを崩したら谷底へ一直線

緊張を強いられる稜線歩きでした




行く手に大岩が現れました

廻り込むと西に前編で記した大小の文字が目に入りました

「小粒でもピリリと辛いを通り越した激辛だったね」

あの上部から始まった岩の稜線を目で追い溜息と共に

そんな言葉を思わず発した私でした




案内所に洞窟があると書かれておりましたので道の左右を気にしながら

下って行きますと左手にポッカリ口を開けた洞穴

何でも、もう一つ有るらしいのですが見つける事は出来ませんでした


「エッ!また!」岩の急下降です もう勘弁して下さいよ~と泣きが入ります

何せ」頼りになるのは右手と足だけ

もう一踏ん張り働いて貰わねばなりません

此処をクリアして、進む先が見えなくなると「またロープ?」と一瞬

身構えたりを繰り返し・・・


何時しか生い茂る木々に吸い込まれ様とする地点で最後の展望を楽しみ

阿夫利神社へと下降して行きました


帰路、前橋を通過する地点で陽が沈み整列した雲を助手席からカメラに納め

雲に始まり雲に終わった一日を終えました


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大小山(足利・妙義山)栃木県

2018年12月17日 | 登山
12月14日


6時17分の空模様は先ず先ず

雄さんが8時頃出れば余裕と言うので何時もは前夜にお弁当を作るのだが

今朝になってお釜のスイッチを入れ最近では定番になったお弁当箱に

ご飯とおかずを詰め出発です


本日はウイークデイでしたが駐車場は満杯

運よく1台分のスペースに車を納め10時55分、登山道に足を踏み入れました

この山を登るきっかけを作って下さったのは朝早く登っては足利の霧に沈む

街を写されているブロガーさんのお写真を拝見した事によります

時間が時間ですので、そうしたシーンは無理としても調べたところ

小粒ながらスリルに満ちた山体に登降意欲をそそられもしました

   

阿夫利神社で道が二分しておりましたので下山して来た登山者に

尋ねますと左は滝コース、右が南尾根コースで有る事を地図を開き

丁寧過ぎるほど丁寧に説明して下さいました

滝コースとは言え大した滝では無いとの事でしたので、そのまま直進

こんな感じでスタートです

アルミの柵が有ると言う事は猪や鹿が居そうですね

それよりも何? 「マムシ注意」・・・だって

この時期はもうお隠れでしょうが足の無い長い物は嫌~~ 勘弁して下さい




途中、分かれた男坂が合流する小さな岩尾根に出ると今までズッと

木々に隠されていた展望が開け関東平野が目の前に広がりました

天気が良いせいか地平線がクッキリと小気味よい展望です


ここから一登り天狗岩真下のテラスに踊り出ました

此処にはあずま屋が建ち見上げれば「大小」の文字が

しかし、この急峻な岩場にどうにして取り付けたのでしょう

この大小は大天狗、小天狗の事でその昔、ここは天狗様の住まわれていた

霊場だったと言う言い伝えから来ている様です




此処からの展望は更に素晴らしく正面に筑波山が大きく右方に目を向ければ

東京のビル群やスカイツリー迄も確認できる程の空気の澄み具合

今日までズッと天気予報と睨めっこしてきた甲斐が有ると言うものでした

   



広場から少しばかり長い階段を登り岩を巻いた所で下って来た男性が

富士山が見える事を教えて下さいました

其れは其れは(*^_^*) 雲に隠れてしまう前に・・・それ急げ


露岩混じりの尾根を登り詰め






先ずは第一の関門、天狗岩(大小山)に到着です

北側の展望も開け上州の山々が犇めく上に見えました

真っ白な富士山です

赤城や榛名から見るよりも意外に大きく見える事に驚きでした




天狗岩から大きく下って再び岩登り

岩に印が無いのでルートファインディングを怠らない様

落石を起こさぬよう慎重に歩を進めます


そして終に妙義山頂に到着いたしました

取り敢えず前半が終了しました

写真の枚数が多くなってしまいましたので後半は後日に回したいと思います

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2018榛名湖・光のページェント

2018年12月15日 | イベント

明日から寒くなると言う予報でしたので冬桜の帰り

出たとこついでに榛名湖を回ってみました






足元から寒気がスーッと忍び寄る榛名湖に浮かぶ光の数々

アチコチから感嘆の声が聞こえて来ます




榛名湖の遊覧船「白鳥号」と名物「高崎だるま」は御愛嬌でしょうか


若いカップルはハートの前でにこやかにピース

老いを感じた身にも遠い過去を振り返れば誰にでも有った微笑ましい光景です


白鳥と言えば何時だったか榛名湖にも舞い降りた事が有ったっけ




オー、可愛い! メルフェンですねぇ










如何でしたでしょうか

家から近いので今年はどうしようかと言いながらも

何となく足を向けて来た榛名湖の光のページェント

今年の感想を言わせて貰えれば年々規模が拡大されるに連れ

「何だかなぁ」と言う気持ちがしないでも有りませんでした

飾り付けに纏まりが無くなって来た様な気がするのです

広範囲に飾りを散らばらせ過ぎたのでしょうね

(載せた写真は一部です)

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