まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

ちょっと不思議

2012年02月21日 18時15分55秒 | 日々雑感
買い物の帰り、駅への道を歩いていると道端に女の人がしゃがみこんでいた。

年の頃は70歳くらいだろうか。

つらそうな顔をしているし、あんな場所でしゃがんでいる時点で尋常じゃない。

どうしたんですか?と声をかけてみた。

「病院の帰りなんですが、ちょっとふらふらして・・・大丈夫です」

そうですか、と立ち去れるほど大丈夫そうには見えなかったので

せめて椅子のあるところまで一緒に行こうか、それとも近くのお店で椅子を借りようかと考えていると

「あそこのバス停まで行けば大丈夫」と200mくらい先のバス停を指す。

ああ、あそこまで行けば座れるところもありますね。

立ち上がって「どうもありがとう」と言うので、あんまりお節介焼くのも迷惑かと思い

じゃあ、無理しないでお気をつけて・・・と立ち去ろうとしたら

2、3歩歩き出して、しゃがみこんでしまった。

見ると手が細かに震えている。

もしや血糖値が下がったのでは?

これは救急車を呼ばないと駄目かなと思案していると、またつらそうに立ち上がった。

とにかくバス停まで行くというので、腕を貸すとしっかりつかまってゆっくりと歩き出した。

なんでも、腰の骨を折ったとか、コルセットを着けているとか。

途中、お菓子屋さんの前に椅子が出ていたので

ここで休ませてもらいましょうか?と聞いても、もうバス停だからと歩き続けた。

バス停の目の前まで来たとき、一台のバスが目に入るやその人は

これまでしっかとつかんでいたわたしの腕をぱっと放して

「あれに乗ります」と言う。

じゃあ、運転手さんに少し待ってもらいましょう・・・とわたしが先に行こうとすると

大丈夫、と言ってスタスタと、しっかりした足取りで歩き始めた。

あれ、歩くの早いな・・・と見送っていると

バスのタラップも難なく上っている。

なんだったんだ、あのふらふら加減は。

まあ良かったですけどね。

大丈夫ならば。