まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

のんきな職場 家族編 「早く食べなきゃって思ったんだ」

2024年07月07日 23時32分28秒 | のんきな職場
思うに人間の大らかさというのは先天的なもので、努力でどうにかなるものではないのではないか。

鷹揚に見せたりすることはできても、本当の大らかさは培われるものではなく備わっているものではないか。

こんなことを思うのは同僚に非常に大らかな人がいるからだ。

「鈍感力」という言葉が流行ったときにはピンとこなかったけれど

この力を持つ人が非常に強く幸福だと、最近は思う。

鈍感は決して悪いことではなく周りを楽な気分にさせてくれる。

のほほんとしているようで思いやりがあり、他人の失敗を責めない。

そして自分の失敗もいつまでも悔やまない。

誰に対してもフラットで先入観も持たずに接する。

そんな素敵な同僚だが、夫といると自分は細かい人間かも・・・と思うらしい。

例えば。

新居を購入した不動産屋からお中元が届いたのだが

二人とも仕事で家を空けていたので、賞味期限の過ぎたものが再配達されてしまった。

そもそも賞味期限の短いものを送ってしまったらしい。

すぐに気づいた不動産屋から謝罪の連絡を受けた彼女は

「もう、信じらんない!」とぷりぷりしたらしい。

家に帰って夫に、事の次第を告げると彼は

「え、食べちゃったよ」

賞味期限の切れていることに気づかなかったのではなく

気づいたからこそ「早く食べなきゃ」と思って食べたのだという。

ふたつも。

なんかいいなあ、こういう人。

カスタマーハラスメントとは対極にいる人。
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