まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

大人になる

2016年05月11日 18時52分52秒 | 日々雑感
子どもの日などによく新聞に小さく載っていることが多いのだが

「小学1年生の将来なりたいものランキング」のような記事。

見るたびに、一体何の意味があるんだろうと思う。

小学1年生の知っている職業には限りがあるし、

「なりたい」という意思自体、周りの誘導に過ぎない場合が多い。

もっとも、広い意味では、みんな周りの誘導で今の職業に就いているのかもしれないけれど。

ただ、1年生に聞くことないだろうと思うのは

わたしに「将来の夢」トラウマがあるからだ。

いや、トラウマというほど大げさなものじゃない。

1年生の時に「わたしの夢・ぼくの夢」という作文を書かされたのだ。

わたし以外の全員が「けいさつかんになりたい」とか「おはなやさんになりたい」とか書いていた。

わたしはと言えば、前の晩に見たリアルドリームを書いてしまったのだ。

どうして周りの子供は「夢」が「将来の希望」を意味すると知っていたのだろう。

いや、なぜわたしだけ知らなかったのだろう。

思うに、将来のことなど考えたことがなかったのだと思う。

当時のわたしにとっての将来とか未来というのは、せいぜいがとこ一か月後か

下手すると一週間後ではなかっただろうか。

もしかすると、明日のことも考えていなかったのかもしれない。

だって、ものすごく忘れ物が多くて、それは性格がぼんやりしていたせいもあるが

明日は何を持って行くのか、なんて考えもしなかったからじゃなかろうか。

わたしの母親が小学生に将来の夢をきいたところ、答えない子がいる・・・と

なんだか嘆かわしいことのように言うのを聞いて腹が立った。

将来のことなんか考えなくてもいいじゃないか、子供なんだから。

考えてもいいけど。

瞬間瞬間を生きているだけで精一杯の子供がいたっていいじゃないか。

気の利いたこと言える子供がいてもいいし

ぼんやりした子供がいてもいいじゃないか。

輝ける未来もいいけれど、「混沌とした今」こそ子供には楽しんで欲しいのだ。

なんていうのも、すでに大人になったわたしの勝手な希望かな・・・
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