どっちにする?

人生って「どっちにする?」そんな選択の連続。あまたあるはずの選択肢。決めるのは自分\(^o^)/

違いを認めること

2009-09-15 14:43:03 | 現実とは・・・理解できないこと

異文化理解とは違いを認め合うことが大前提である

そうなのよ。ただ、心が、気持ちが理解できなくて・・・・

昨日のこと。私は今期の授業を終えていた。でも、漢字の補習をするために学校に行くつもりで、準備を整えて、運転免許証の更新にでかけていた。二時間の講習をうけなくてはならないはめになり、会場にいたところ、生徒からキャンセルのメールが入る。

先生、ぼくは明日韓国へ帰ることになりました。漢字の補習は無理です。

なんで、今の時間にメールしてくる?と、あきれてひっくり返りそうになる。もちろん、生徒にとっては、先生は先生。だれが常勤講師なのか非常勤講師なのかはわからない。私が無給で交通費も自己負担で、漢字の補習をしていることは知らない。いつか、分かってくれるときがきて、それでいい思っているから。それに、漢字の補習は、私自身の漢字をどうやって非漢字圏の生徒に教えるかという貴重な経験であるから、誰に文句もない。でも、それにしても、なんでドタキャンなんだと腹もたってくる。

どうして前の日にいうとか、少なくとも朝一番で連絡するくらいの常識がないのだろうか・・・19歳にもなってと、思っていた。

もう一人の生徒のこともあるので、とりあえず免許更新を終えて、学校へ向かった。

そこに居合わせた先生に、いきさつを愚痴った。ところが、本当に思いがけない答えが返ってきた。

韓国の生徒の二歳上のお兄さんが、留学中の異国で交通事故にあい、事故死したと。両親が学校へ連絡し、彼は急遽帰国することになった。朝のことらしい。そして、彼はお兄さんがなくなったことは知らされていないという。ご両親の意向だという。

彼は、お兄さんがなくなったことを知らずに帰国し、帰ったら葬儀は終わっているという。

日本人には理解できない。私には理解できない。

私は、まだ学校に残っていた彼に会い、できれば休み中も韓国で勉強をするように、私の漢字のテキストを渡した。もう帰ってこないかもしれない・・・いいえ、帰ってくるのよ、この本を持って帰ってくるんだよ、という気持ちだった。

何も知らない彼は、先生僕は来学期は月曜と金曜の、先生の漢字の補習の後で、先生と英語の勉強をします。だって。おいおい。

英語の勉強なら、他の先生が教えてるから、それに出なさい・・・・。いいえ、僕は先生がいいです。 まったく、こういう会話に、私が弱いのを知ってるよなあ・・・生徒の方が・・・。いったい私は何時間、学校で無給で働くんだ と思いながら、複雑な気持ちでいる。

まったく手がかかる生徒で、成績も悪かったよ。でも、かわいいんだよなあ、こういう生徒。以前の生徒たちが卒業していった喪失感の中で、けっこう寂しい思いをしていたから、神様がこの子の面倒をみなさい と、私に宿題をだしたような、手のかかる生徒。

今頃、飛行機でソウルに向かっている。そして、そこで現実を知らされると思うと、心が重くなって、落ち着かない。

もし、私が母親なら、もう息子を手放したくはないだろう。つまり、彼はもう帰ってこないかもしれない。ひとりひとりの生徒に思いをかけてはいけないと思いながら、思いが多すぎて、どうしていいかわからないでいる。ソウル着16時半

 

コメント
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