新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

新年に思う

2014-01-02 17:34:07 | コラム
新年に思う:

お目出とう御座います。麗らかな日和で誠に結構なお正月です。皆様には良い年をお迎えのことと拝察致します。

当方は何はさて措いても年末に引き込んだ風邪(インフルエンザではない)を徹底的に治そうと心掛けまして、元日も本日も何年振りかで朝は7時半まで寝ておりました。そして日中は何処にも出ず、PCも開いただけで送信は一際せずに目を休めようとしていたにも拘わらず、テレビでスポーツの中継は見ていた次第です。

どうやら風邪も最終段階に入りましたので明3日からは少し外に出て、正月の街を見てくるかと思案中。

サッカー:

そこで折角時間をかけてみたスポーツの感想を年末の分も含めて少しばかり。とは申せ、元日の天皇杯サッカーは結果だけ見ることにしてパス。と言うのは、横浜Fマリノスは未だに元の名手中村俊輔に頼っているので魅力に乏しく、広島はJリーグを制覇したと言っても日本式に小さく纏まっているだけなので見ていて飽きが来るから。だが、この両者が下手という意味ではない、念のため。

高校サッカーも少々見るには見た。一寸ガッカリだったのが一回戦で負けてしまった東京代表の國學院久我山の日本代表のレプリカのようなサッカー。即ち、高い水準の個人技でパスが見事に回るが相手のペナルティー・エリアに迫っても未だ回しているだけで誰も切り込まず、誰もシュートに持っていかないもどかしさ。上手いのは上手いのだが、代表と同様の責任逃れとでも言いたいパスのためのパス。そのために荒削りで精神力だけの熊本の高校に最後の最後に負けてしまった。

何故日本の男子マラソンが弱いのか:

さて、2日は日テレと読売の肝いりの箱根駅伝。当方は長い年月「これぞ我が国の男子マラソンの足を引っ張っている最悪の正月の一大催し物」と貶して憚らなかった。順序不同でその問題点を挙げていこう。

全国の高校の有望な長距離走者をかき集めて20キロを走り終わったところでバッタリ倒れた走者を、冬の最中に毛布ならぬ"EKIDEN"と大書されたタオルで抱え込む健康管理の不行き届きを笑いたい。テレビに映されては20キロ走破したところで立っていては全力を使い切った見えないから倒れるのかとすら言いたくなる。陸連は各中継所にはせめてプレハブでも置いてキチンとした健康と衛生管理くらい心掛けたら如何。

折角素質を持った若者を在学中にも拘わらず「母校」の襷を繋がねばとばかりに20キロ見当を全力で走りきる訓練をさせて、社会人に送り込めば42.195キロを完走する力が備わっていないのは理の当然。それなのに、マスコミは「箱根。箱根」と騒ぎ問題点を指摘しない。当方寡聞にして「マラソン部」がある大学を知らない。優れたトラック走者の福士加代子は「30キロを過ぎたら別世界だった」と述懐したではないか。あーあ。

往路だけでは各テレビ局が支援する都の西北のある有名大学は5位以内には付けたが、彼等が推す某強豪と共に制覇がならず、東洋大学にやられてしまった。

ラグビー:

しかし、2日午後の大学ラグビーでは中継局が長年陰に陽に支えてきた都の西北の古豪が見事に筑波を抑えて決勝戦進出。良かったではないか。ラグビーは毎年のように細かくルールを変えていくという特徴がある。その結果で、いくら解説者とアナウンサーが親切に教えてくれても「それが何故反則なのか」が見ている方に解りにくい。しかも変更されたルールでは反則名が英語のままなので、一層混乱させられる。

当方が最も矛盾だと指摘したい点が二つ。それは点を取られた方が次のキックオフをすること。現在のルールでは一度ボーを持ったティーム、即ち、攻撃権を持った方がに有利になるように出来ているので、点を取られた方が相手陣に蹴り込むのでは再度相手に攻撃権を与えてしまう結果になってしまうのだ。これでは悪循環である。この点はフットボールでは改善されていて、タッチダウンを取った方がキック・オフしていく。

次は微妙な点になるが、現在のラグビーのルールでは審判が恣意的にと言うか、主観的に試合を動かす権限を与えられているように見える。しかも、現在ではもつれ合っているスクラムが崩れたような時には、そこで何とかボールを確保している側に「ユーズ・イット」(=Use it"!か?)と呼びかけて「そこから出して攻めろ」と命じている。プレーヤーが審判に演出されるのは如何なものかと思っているのだが。

しかも、その審判員が30人プレーヤーに対して3人では余りに少ないのではないか。私でさえ嘗てテレビ中継中に審判から見えないところで撲ったり蹴ったりするのを見ていた。

それらの矛盾点を合理的に解決したルールが出来ているのがフットボールである。そのフットボールの社会人1位のオービック対大学1位の関西学院大学のライスボウルは明日東京ドームで開催される。これも安全策で人混みを避けてテレビ観戦の予定だ。
前田正晶