新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

東京のTourist attraction

2014-03-22 10:51:48 | コラム
意外に知られていない観光名所がある:

東京生まれの東京育ちを標榜しながら、「知らなかった」と思わず言ってしまった名所はいくらでもあった。例えば空襲で焼かれてしまった家の直ぐ近くの六義園の夜桜とそのライトアップ、亀戸天神社の藤祭り、根津神社の躑躅等がある。我が家の直ぐ近くと言っても良い下落合の薬王院の牡丹は、間違って入っていたので承知していた。

ここ新宿区百人町にはちっとも誇りにはならない、かのKoreatownがある。ここも遍く知られている割りには見学?に来られた方は少なく、これまでに少なくとも10組をご案内して、悲憤慷慨されるか、亡国の現象と慨嘆されるか、呆れ返るか、見たくもないものを見てしまったのように嘆かれるか等の反応を見てきた。名所とはとても言えないが、我が国の将来の危機の芽として観察して置いて頂きたいものだ。

それ以外にも友人知己の方々とここ数年間に見に行くかご案内した名所を挙げてみると、原宿の竹下通りは高齢者の部類に入る方には「知らなかった」と評価され、門前仲町の成田山の本堂に感心された後で富岡八幡と深川飯を堪能され、代官山の近代化とベビーカーのラッシュに驚かれ、巣鴨の地蔵通りの賑わいを楽しまれ、浅草の仲見世の面白さを再認識された後で駒形のどぜうで温故知新という具合で方々を歩いてきた。

一昨年だったか副都心線の全面開通前には懐かしき横浜の南京町(今は中華街と言うが)を訪れて、その甚だしい観光地的な俗化を嘆き悲しんだこともあった。元町の商店街でも往年のその昔の横浜的なスマートさがなかったように気がして残念だった。

東京には未だまだ季節によっては彷徨ってみれば楽しい、神宮外苑というか青山通りと直角の銀杏並木もあれば、染井や青山の霊園の桜もある。また、当方には未だに地理を覚えきれない渋谷の喧噪の中を歩くのも一興だろう。喧噪と若者が多いと感じる池袋も彷徨い歩いておくべきかも知れない。何れはオリンピックで変貌するかも知れないお台場も行ってみておく必要があるだろう。

全く不案内だった錦糸町も2005年から行くようになって興味を感じたし、そこから近い両国にも見るべき所はある。また、上野方面には訪れるべきかと思う文化的なところも多いが、アメ横などにも捨てがたい興味も要素もある。銀座だって暫く見ていないと全く別の町となってしまった感があって驚かされる。先日もテレビで見た立ち食いのイタリア料理店を見て、時代の変化を痛感させられたが、コンビニが出来るよりはましだろうと思った。

正直なところ、上記のところ意外に当方が知らないか行ったことがない名所は未だいくらでもあると思う。明治神宮を観光の対象にするのは失礼に当たるだろうが、一度は行ってみる価値があるところだろう。なお、最後に英語の講釈で、表題の"tourist attraction"は観光名所のことで、"tourist trap"とすると「観光客を食い物にする場所」になってしまう。