新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

問題点を考える

2014-04-02 09:29:31 | コラム
近頃問題だなと思う事:

STAP細胞:
昨4月1日の理研の見解発表以来大きな問題となっている。私には小保方さんの研究の成果とその価値を判断する能力も基準も持ち合わせがないので、ただ聞いているだけだ。理化学研究所内の組織や管理基準が如何なるものか知る由もないが、今になって捏造だの何のと厳しい判断をして公開する辺りは良く解らない。

即ち、研究者がその成果というか結果を部外に発表する際に上司か責任者による査読というか検査する規定がなかったのかと疑いたくなるのだ。所員は誰でも好き勝手に誰に相談することなく、部外に発表しても許される組織だったのかと尋ねたい気がするのだ。私事ではあるが、私は在職時に業界の専門誌に定期的にエッセーというか評論を書く機会を与えられた際には事前に日本のアメリカ人社長の許可を取ったが、内容の事前審査などなかった。だが、それとは根本的に話が違うだろうと思う。

何れ外国の反応を気にするマスコミが採り上げるだろうが、私でさえこの理研と小保方女史の件が諸外国で如何に受け止められるかは気懸かりだ。特に反日と抗日のみならず我が国を貶めることに専念していると言っても良いだろうあの二国では、「絶好の機会を与えられた」とでも受け止めているだろと思っている。理研の上層部はそこまで考えて判断したのだろうが、全責任を彼女一人に背負わせることで幕引きを計っているのではないことを祈っている。

消費税率引き上げ:
私にはこの増税の負の効果などはとても読み切れないが、良い面は余り出てこないことを懸念させられる材料が多いと思っている。古くは橋本内閣が5%に引き上げた際の例があるが、今回はマスコミ特にテレビが負の効果を採り上げすぎではなかったかと見ている。私は耳から入る情報が与える心理的な効果は大きいと思っているが、彼等はそこばかりに焦点を絞り過ぎていたと思っている。

彼等の常套手段だが、街頭のインタビューなどではマイナス面を強調する話しをこれでもかと映しだしていた。安倍総理が昨日(なのだろうが)全てを社会保障の充実に当てると語っていた場面が出た。だが、彼等はそういう捉え方ではなく、「困った」だの「弱った」だの以外に、中年と覚しき女性には「生活が苦しくなる」とまで言わせていた。嘘だとまでは言えないが、好ましい捉え方ではあるまい。

その効果かどうか知らぬが、昨日までは買い溜めに走る例をイヤというほど放映していたのには、如何なものかと思わせた。あれでは「貴方はバスに乗り遅れてはなりませんよ」と煽っているのと同様ではないか。「この際は冷静になって下さい」など諫める連中ではないが、あれでは今月後半からの冷え込みは政府や財務省の予想を以上になりはしないかと思っている。

民主党政権はそこまで読み切って三党合意を演出したとは思えないが、「身を切る」と標榜した議員定数削減は何処に行ってしまったのだろう。その削減による金額の大小も問題だが、まさか一部の国民の皆様はその策が講じられていないことを嫌って、政府不振に陥り買い溜めに走ったのではないかとすら疑いたくなってしまう。

マレーシア航空:
畏友YM氏は小型機の操縦免許を持っており、仕事で世界中を飛び回っていた時期があって、空の事情にも精通している。彼は「あのフライトが着水したと報じられている海域は年間を通して非常に波が荒いというか危険な場所で、空から発見した航空機を破片のようなものを採取するための船を出しても会場での作業は極めて難しく、到底ボートなどを下ろせる状態ではない」と指摘した。

彼は更に「だが、そういう説明がないので「何故見えているものを回収出来ないのか」という疑問を持たれる方は多いだろう」と語っていた。私が見た限りでは、何処の局だったかが高い波に襲われている外国の船を見せて、船長が「甲板(upper deck)には出るな」と命令している場面を報道しただけだった。

現在までのように空から見えた物体の写真を出しているだけで波の荒さをより具体的に報じないのでは、もどかしさを感じさせるだけではないかと思うのだが。因みに、YM氏は一部に報じられている低空でレーダーに捉えられないように飛行したのでは強い空気抵抗に遭って、あそこまで遠くには飛べなかったのではないかと見ていた。

何れにせよ、可及的速やかに真相が判明することを祈っていることしか出来ない報道姿勢の問題があると思うのだ。