新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

世界の情勢に思う

2014-04-13 15:01:39 | コラム
悲観論者の私は現状を危うしと思う:

ここに至って悲しいと言いたいほど明らかになってきたのが、今を去ること6年前だったかにアメリカ国民が共和党を見限って民主党政権を望み、オバマ大統領を選択したことの結果と、帝国主義と批判する者が出てきたほど強力になったロシアのプーチン大統領の台頭である。我が国でも3年と一寸前に多くの国民の皆様が民主党政権を誕生させたことで、容易に回復出来ないほど政治と景気を劣化させたことがあった。

確かに我が国でもアメリカでも「誰がやっても上手く行く訳がないほど政治・経済・外交の状態が芳しくない時期に無経験のリーダーを選んでしまった」のだが、そういう選択をさせたほどの負の遺産を残したのは我が国では自民党、アメリカならば共和党であり、彼等にも大いなる責任があると思っている。

我が国では簡単に言えば、鳩山内閣の「最低も県外」や「コンクリートから人へ」や「アメリカ軽視」の政策、菅内閣の原発事故の処理の致命的な誤りと不行き届きでエネルギーコストの急騰を招いたこと、野田内閣の「税と社会保障云々」をこの長引くデフレと不況下に安倍内閣に放り出して去って行ったことが挙げられると、私は考えている。

アメリカの問題点はオバマ大統領の内政・外交両面での優柔不断さと多くの面での無為無策がロシアと中国に付け込まれる大きな隙間を作り、我が国との同盟関係を弱体化させ、北朝鮮対策も不徹底だったと言えると思う。TPPも無理筋だと思うほど強硬な姿勢にでた結果で一向に纏まらない。これなどはオバマ大統領が国際経済というものが見えていないためだと言いたい。

しかも、嘗てのアフガニスタンとイランに対する外交方針の不手際に加えて、この度のロシア対ウクライナ関係の緊迫化のみならず、ロシアとEUの関係をも危うくしてしまいそうな時点にまで至っている。私はオバマ大統領があの一筋縄ではいかないプーチン大統領と何処まで協調出来るのかまたは争っていけるかが大きな不安材料だとも思っている。

そのアメリカの不手際も手伝って、我が国も折角安倍内閣が好転させつつあった対ロシア関係も、最早アメリカとの板挟みだ等と言っていられないほど緊張した難しい局面に追い込まれかねない状態に至る危険性が高くなった。

上記のような不安定な世界情勢が、先週末からの株安に直ちに反映され、円もまたやや高い方向に進み始めた。しかも、消費税率引き上げの結果も大方の予想通りにマイナスの面が出てき始めたと報じられている。現に年金の減額やその他の社会保障関係の負担の増加が始まっている。昇給した会社の数が全ての株式会社の何パーセントになっているかとの疑問もある。中国と韓国の我が国に対する謂われなき誹謗と中傷と右傾化だの何のという悪宣伝も止まる様子もない。

安倍内閣は憲法改正や集団的自衛権の解釈の改革を進めたい方針だと思う。また、TPPも自民党内の農林族であるとかその他族議員からの反発もあって、オバマ大統領訪日の前までにアメリカとの交渉が何処まで進むのかをマスコミは危うしと報じている。この難問山積の事態であれば、議員たちに果たして何が真の国益かを十分に認識させて、多くの懸案事項に正しい優先順位をつけて貰いたいと切望する。

この期に及んで未だに何かゴチャゴチャと言っている原子力規制委員会にも一言言いたい。一刻も早く菅直人後遺症から脱却して何が国民の為とその利益になるかを思い知らせて欲しいのだ。彼等に「エネルギーコストの現状以上の上昇を回避して、少しでも景気回復に貢献せねばならない」と自覚させて貰いたい。

簡単な話だが、建設工事関係の現場の作業員が非常に不足していると報じられているが、これこそ鳩山内閣の「コンクリートから人へ」の方針が今日の不足を招くことなどは始めから解っていたと指摘する向きがある。進まない東北の復興・復旧にしたところで、その大きな原因の一つがこの民主党政権の無知と無経験から発した政策の結果ではないか。

ここまで言うと、この世界的な危機を生じさせつつある責任は、政治家を選んだ国民の側にもあったということになってしまう。何れにせよ、私は今や安倍内閣の支持率がどうの等と与論の調査している時期ではなく、安倍総理を支持して総理以下に国民の生活を安定させることに一層の努力をして欲しいと願っている。

野球用語は面白い

2014-04-13 08:13:24 | コラム
英単語を記憶させる教育の成果か:

まるで長引くデフレのように先月に引いた風邪が長引いており、医師には高齢が長期化の原因と言われて落ち込んでおります。昨日も何処にも行かずにMLBの中継を2試合見ていて、幾つかの用語を再確認出来ましたので、ここにあらためて纏めてみる次第。

敬遠の四球(intentional walk)、牽制球(pick-off throw (attempt)*サヨナラホームラン(walk-off home run)、前進守備(draw-in infield)、バックホーム(throw to the plate)辺りでした。

これら以外にこれまでに採り上げたものがありますので、ごく一部を再録します。

畏メル友・O氏は<ええーつ、という感じがします。逆に言えば、「上手く訳したものだ」という気持ちにもなりますね。>との感想を寄せて下さいました。私は同感です。元はと言えば英語(米語?)だったのですから、日本語をアメリカで訳したはずはないでしょう。だが、唸らせられるほど上手い訳です。いえ、意訳でしょうか。

上記以外では「エンタイトルド・ツーベース」というのが凄いと思います。わたしは元は"ground rule double"ですから、これを先ず日本の感覚で"entitled two base (hit)"という英語にして、カタカナ語の「エンタイトルド・ツーベース(略してエンツー)」にしたと思っています。何度か書きましたが、私は"entitle"等という単語を使った話した記憶がないほど所謂「難しい単語」の部類だと考えています。

そういう単語を導入した先人の英語力が凄いのだと思うのです。これは決して皮肉っているのではなく、それだけ「単語の知識」をつける英語教育がこういう形で表れたということだと推理しています。だが、戦前の英語教育が如何なるものだったかは知りません。

余談ですが、私の大好きな挿話に”試合を決めるホームランを打った外人選手がヒーロー・インタビューで「ホームランを打った球は何」と訊かれて「あれは確か野球のボールだった」と答えて事”です。これはロバート・ホワイティングという人がその著書に載せたので私は当時書いていたコラムでは後れを取りました。投球は「球」と言われていますが、英語では"pitch"か"delivery"なのです。私はこれを最初は「投球」と訳し、後に「球」(タマ)に短縮したのだと思っています。

野球用語は言い出せば切りがないほど全部が巧みに意訳されたカタカナ語と言えるでしょう。しかし、「ストライク」と「ボール」は意訳しようがなかったようでしたが、戦時中は「よし」と「駄目」(または悪球)だったかと記憶しますが。