新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月3日 その2 中国問題

2015-10-03 16:53:21 | コラム
商社マンとの他に尾形氏と中国問題を論じ合った:

畏メル友尾形美明氏から当方と商社マンとの昼食会兼懇談会の件で中国問題について以下のようなご意見が寄せられた。

<中国経済をどう考えるかは難しいですね。貴方が言われるように、

・今や、世界第2位の経済大国だ
・その経済大国のハードランディング的破綻は悪夢だ
・中国政府も如何なる手段を用いてもそうした事態は防ぐであろう

という意見が大勢かと思います。ただ、問題は中国の経済はその国家体制と同様に異形な経済なのです。ではどうなれば良いのかですが、共産党政権が倒れて、中国が5つか6つの共和国になればいいのではないでしょうか?その為には、経済が行き詰まって、力による共産党独裁が不可能になることが必要だと思います。それこそが、一時的な混乱はあっても、世界の平和の為に必要不可欠な事だと思います。>


ここまでに対して当方からは、

<非常に興味深い発想かと思います。嘗てソヴィエト連邦が破綻して今のロシア他の体制に変わったようなことをお考えかと読みました。確かに地区ごとに言語まで異なる中国を共産党一党で支配し統治することは経済が発展し続け、地区ごとの生活水準が変わっていけば、無理が行くでしょうから何れはそのような形態もある得るかと考えました。

それはそれとして商社マンと昨日も話し合ったのですが、地域毎の発展の跛行性と不動産投資と開発に大きく依存した経済が誰も住んでいない高層アパートを各地に乱立させた辺りを見ると、中国の経済の危険性は否定出来ないと思わせてくれるのです。要は「習近平がそういう実情を十分に把握した上で対策を講じられるのかとの疑念は棄てられない」と語り合ったのです。

また、「各省から上部組織に報告されるGDPの数字などは幾らでもでっち上げられる」という見方は決して見当違いではあるまいとの話題もありました。ただ、中国の実態は外部には簡単には明かされない以上、全てが推論になる嫌いがあるのでは。>とお答えした。

また、尾形氏は更に次のような指摘もされた。

<いわゆる「鉛筆を舐める」ことが常態化しているのです。こうして、各省の数字を足すと、7%を遥かに越すわけです。>
これについては私からは

<このことは中国に駐在経験があるコンサルタント(偶然にも同じ高校の出身者で遙か後でした)からも聞いた話で、我が国を除くアジアの国では珍しくないことだと思っております。嘗て水曜会で韓国問題の権威、松木国俊氏を講師に迎えた際にも「韓国人から同国の統計数字を聞いたならば、ゼロを一つか二つ外せば実態に近くなる」と伺ったのと同じ現象でしょう。

私は彼らがそれを悪いこととは思わない感覚が恐ろしいのであって、そのような諸国とフェアープレーの精神で「話せば解ってくれる」と信じている我が国が”naive”(=BAKA、失礼。でもこれが英語での正しい意味です)だということになると思います。国際化などということは英語が話せたり、格好良く外国を旅することではなく、かかるインチキに騙されないようにする警戒心と猜疑心を持つことでもあると言いたいのです。>

のように考えているとお知らせした次第だった。

10月2日の話題は中国と野球

2015-10-03 07:20:36 | コラム
ここにも中国人が:

昨10月2日は10ヶ月振りに新宿から都営新宿線で神保町に向かった。11時台の京王地下街には例によって大声で喚く中国人ご一行様がおられ、中には私には何の変哲も無いとしか思えない飲食店から食事を済ませて出てくる人たちもいたのは印象的だった。即ち、「何も日本に来てあの程度のところで食事をするまでもないのではないか」ということ。我が国にはもっと優れた店が幾らでもあると思うが、余計はお世話か。

10ヶ月振りに歩いた神保町の古本屋街は相変わらず大勢の人出で賑わっていた。飲食店には多少の変化があったようだが、この店は未だあったかななどと確かめながら、すっかり雨が上がったスズラン通りを歩いて目的地に向かった。この地区にも竹橋寄りに高層の貸しビルが続々と開業して昼飯時にはレストランも食堂も大混雑だと聞いた。

此処まで来た目的はお馴染みも商社マンとの昼食会兼懇談会だった。話題は数々あったが、矢張り彼の担当範囲にある中国関連のことが多くなった。彼とある程度意見が一致したのは「中国の経済は確かに好調とは言えないし、崩壊の危険も取り沙汰する向きもある。だが、中国の経済の真の実態を知るのは至難の業だし、GDPの率にしてもその正確性などを何処まで信ずべきかは謎と言えるだろう」という辺りだった。

中国の各地には私が嘗て馴染みの何人かが駐在に出ている由。彼はその連中から現地の情報を知り得る立場にはある。私は「如何に中国の経済が難局に直面しているとは言え、嘗て我が国に広まった”too big to fail”を当て嵌めるまでもなく、中国の破綻などはあってはならないことだし、習近平も経済問題に精通しているとは思えないが、如何なる手段を講じてもかかる事態が発生しないよう全力を注ぐだろう」と述べたし、彼も同意見だった。

我々の共通の分野だった紙パルプ業界では国内では相変わらず需要の不振が続き、輸出に懸命に注力する中国の大手メーカーもアメリカやEUの関税賦課により締め出された品種が多く、輸出市場では依然として苦戦を強いられている由だった。インドネシアの華僑系の大手メーカーも森林の不法伐採で非難されるなど市況の好転はまだ先のことの様子だった。

ここでヤクルトのセントラル・リーグ優勝の話題に。昨夜はヤクルトがどれほど馴れぬ優勝が決定する対阪神戦を切り抜けるかの興味一点で、結局延長11回裏のサヨナラに辿り着くまで見てしまった。山田を始め過度の緊張に言わば金縛りに遭ってる者が多かったのは当然にしても、先ず歯痒い試合だった。当方はヤクルトが何としても勝ち抜いて巨人が最終戦に賭けるような事態を回避して貰いたかったので、ハラハラしながら見ていた次第。

あの雄平がライト線にサヨナラ・ヒット打つ前までは「まさか緊張に押しつぶされていた感があった彼が打つとは希望的にも考えていなかったので、球が飛んで行く方向を見て「やれ、やれ」と一安心だった。真中監督も気が付けば今年から就任したばかりなので「偉いものだ」と褒めながら安心して寝床に向かった。記憶は定かではないが、10時半を回っていたのではなかったか。長い一日だった。