新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月30日 その3 杭打ちデータ改ざん

2015-10-30 16:29:18 | コラム
旭化成建材一社だけのことなのか:

マスコミ報道では、かの横浜の「パークシテイLaLa横浜」の杭打ち担当代理人以外が担当した現場でも改ざんがあった模様である。私はこのマスコミ報道そのものもおかしいのではないかとすら考えている。この問題が発生して何日経ったか。

我が国のマスコミに建築関係やゼネコン担当の記者が何人いるのか知らぬが、彼らがこの業界で何がどのように行われ、如何なる文化(言語・風俗・習慣と慣行)があると知らないはずはないと思っている。彼らはそれでも新発見のように報じるのか、いや報じる気かと問いたいのだ。

矢張りマスコミ報道によれば、高層アパート(私は「マンション」(=mansion)というカタカナ語は採らない、念のため)が安全か否かはそれが建っている土地次第だという。即ち、地盤が固いかどうかだそうだ。だが、住民は余程何か切迫した状況にでもならない限り、自分が居住する建物が傾き始めたかであるとか疑って、何処の誰が杭打ちをしたかなどを調査することはあるまいと思う。大手の売り主やゼネコンが信じられていると言うことかな。

しかし、マスコミは追求を開始して連日のように関連の案件を採り上げている。当方は旭化成建材の問題が発生した時に「ゼネコン業界では何が行われているかくらいは常識程度に心得ている」と言った。それに基づいて考えれば、今マスコミが追いかけている程度のことは「これまでにあっても不思議はない」という辺りが結論になってしまう。

私は恐ろしい事態はそこから先にあると思っている。目下のところでは旭化成建材は「天下の大悪人で工事の手を抜くはデータを改ざんするは」の如くに報じられているが、マスコミはその実態とても旭化成建材そのものが手を下したわけではなく、彼らの下請け企業というのか現場代理人とかの仕事であったと教えてくれている。

此処までの事実とゼネコン業界の文化を演繹して考えていけば、恐ろしいことは元請けから遙か先にある現場が「納期を遵守せよ」と厳命されても諸般の事情で他に手段がない場面に追い込まれれば何をするかに行く着くのではないのか。そうであれば、この世の中には一体どれほどの建造物があるのかと考える時に、それらを全部納期通りに仕上げた代理人が何人いたのだろうかというところに到着してしまう。

回りくどい言い方を避ければ、マスコミは飛んだ大問題を抱え込んでしまったのではないかということだ。既に旭化成建材が北海道で担当した物件で改ざんが明るみに出された。これからも何処かで誰かが暴き続けるだろう。その際に各個撃破で(本当は「一件ごとに」という意味である”case by case”が使えるのだが)一つずつ安全性を検査して回ることになるのか。もしも、改ざんか手抜きが、旭化成建材以外でも行われていたと暴かれたらどうする気か。

此処から見える新宿区内だけでも高層建築の範疇に入りそうなてものが13軒見える。我がアパートの3棟を加えれば16軒だ。此処は既に3.11でもびくともしなかった堅固な地盤の上に建っており、我が部屋も恐怖を感じるほど揺れもせず、ひび一つ入らなかったので安全圏内だと思っている。だが、旭化成建材とマスコミ報道で、わが国全体に疑心暗鬼に囚われ始めたアパート居住者がどれほどおられるかと想像するだけで空恐ろしい数字になりそうだ。

今回の旭化成建材のパークシテイLaLa横浜で巻き起こした波紋が建築業界全般に及んでいったとしたらどうなるのだろうか。マスコミが旭化成建材が担当した部軒を隅から隅まで追いかけていって実態を報じれば、如何なることになってしまうかが問題だと思う。これが私の考え過ぎであれば良いのだが。私はマスコミと監督官庁任せだけではなく、業界そのものが何らかの形で立ち上がった方が良くはないかと密かに考えている。


10月30日 その2 冷静な評論家の予測が当たった

2015-10-30 07:28:05 | コラム
ヤクルトは矢張りソフトバンクの敵ではなかった:

これは今回の日本シリーズ開催前の当方の予想だった。そして昨29日夜にヤクルトには不幸にもこの予想が余りにも無残且つ見事に当たっていたことが立証された。昨日は遠路遙々藤沢の片瀬江ノ島まで高校のサッカーの会に出席して午後4時過ぎに帰宅した後なので、最後まで起きてみていられるか多少不安があったものの、最後の雄平が相変わらず高いボール球を空振りして終わるところまで見ていられた。

冷静な評論家が見たところでは明らかにソフトバンクとヤクルトの総合的な戦力に差があり過ぎて、その差が残酷なまでに「短期決戦」に表れてしまったということで、ヤクルト敗戦の分析などは不要なほど相対的に弱かったと言えるのだ。反対に、既に予測した通りで、主将で四番打者の内川の負傷欠場をMVPをとった李大浩の大当たりが補って余りあったという結果になって表れた。

ソフトバンクの投手陣はヤクルトの山田に一日限りの歴史的?な当たりを許したが、それ以外にほとんど山田が打てる範囲に投げず、思い切ったスゥイングをさせなかったのは、スカウティングが行き届いていた成果もあるかも知れないが、投手たちの実力の高さを見せていたと思う。その投手たちは首位打者の川端と打点王の畠山までも封じ込めた。これでは下位にあるヤクルトが負けたのも仕方があるまい。

あの様子を見るに付けても痛感したことは「リーグ間の対抗戦でも明らかな結果が出ていたように、どうもおかしな球団が盟主とやらで勝手に君臨し好き勝手をやっている球団があるセントラル・リーグと、高校での若手を育て上げることに努力をしている結果が見えているパシフィック・リーグとの間にはどうにもならない格差が生じてしまっているのではないか」という点である。これを改革乃至は是正するために必要なことなどは、言うまでもあるまいから言わない。

運転免許返上

2015-10-30 07:26:36 | コラム
高齢者の判断:

昨29日は昭和23年の福岡国体でサッカー高校の部で決勝戦に敗れた14人の中の生存者8人の中7人プラス2期下の者が1名集まる恒例の昼食会があった。話題は当然のことで今昔のサッカーが中心となった。その中で岩が異彩を放った話題が「運転免許返上」だった。それは偶々宮崎して起こった73歳の男性が歩道を走行して死者を2名も出した不幸な事件に及んだからだった。因みに、出席者の年齢は80~85歳の範囲内だった。

8名の内免許を返上し運転を辞めていた者が6名だった。残る2名は返上していないのではなく、私を含めて運転をせず免許を取ったことがなかっただけのこと。返上の理由はほぼ全員一致で「視野が狭くなって広く見渡せなくなったと自覚した」と「反射神経が明らかに鈍りこれでは万一の場合に正確に反応出来なくなったと自覚した」だった。良識ある判断だと思って聞いていた。中には動体視力を測定して貰ったという者もいた。

出席者の大半が当時の関東大学グリーグの一部校のレギュラーメンバーを張っていた言わば一流選手たちであり、運動神経には申し分ない者たちばかりだから、視野が狭くなったことや反射神経の低下には人一倍敏感に反応したのだろうと思って聞いていた。偉そうなことを言えば「運転免許返上」はこのような適確な判断に基づいて行われるべき性質かなと思いつつ、流石我が母校の卒業生たちは立派だなと認識していた次第だった。