新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

日本大学とフェニックスの問題

2018-06-15 08:44:41 | コラム
週刊文春6月21日号の日大事業部関連の記事には驚かされた:

このところ、トランプ大統領と金正恩委員長の歴史的首脳会談と、和歌山のドンファントやらの死亡の事件等の報道の陰に隠れていたかの感があった日本大学関連の問題だった。だが、この件に関してある意味では大きな問題かも知れないと、一部のフットボール関係者の中では密かに囁かれていた案件を、今週発行の週刊文春が真っ向から「日大事業」の問題であると、内田前常務理事他の関係者の実名を挙げてまで発表してしまったのには驚く他なかった。

私のような部外者でも少しは聞いたような記憶もある案件だが、文藝春秋社がここまで日本大学に対して真っ向から攻撃を掛けるというか、暴いて批判的になるとまでは想像は出来なかった。私は関東学連が日大フェニックスに課した悪質反則等の再発防止策他を7月末までに提出すれば出場停止を解くとは承知していた。だが、学連は既にその提出がある事を前提にしたかのようで、秋のリーグ戦に日本大学フェニックスが出場するようなスケジュールを組んでいるとの報道があったのは承知していた。

その矢先に週刊文春の驚きの暴露記事である。私は長年のフェニックスファンとして精一杯贔屓目に見て、あの悪質タックルの一件は関西学院ファイターズ対日本大学フェニックスのフットボール部という関係の中で処分させることであり、日本大学全体の組織であるとか在り方までを云々し暴き立てて行く案件にまで拡がっていくものとは考えていなかった。現に大塚学長は「関西学院側は鳥内監督と小野デイレクターだけが登場して対応してこられた」との認識を示されていた。そこに日本大学側は理事兼学長が対応して謝罪の意を表したという意味だと解釈した。

だが、良く考えてみれば、両大学間の50年以上も続いてきた友好関係に基づいた定期戦を、その試合中に内田前監督が指示して(ご当人は否定したが、学連は内田氏の指示と認定していた)悪質反則の為にここまでこじらせてしまった。それだけに止まらず、マスコミは日本大学の在り方や田中理事長の存在が云々と報じ出したのを始めとして、フットボール部とは無縁とまで思えるような事件として連日のように報道するようになってしまった。内田前監督であり前常務理事が試合中に犯した過ちが「大学そのものの体質である」かの如くに報じられたのである。

は如何にも日本大学を擁護するような書き方をしてはいるが、既に何度も述べてきたように「悪質としか思えない反則を犯した日本大学側に非がある以上、速やかに後任の監督を選任して、世上言われているように全コーチ陣の総入れ替えが適切であればそのように対応して、第三者委員会などに依存することなく、学連の求める対策案等を可及的速やかに提出し、部員たちの救済を考えるべきではないのか」と思わずにはいられないのだ。

日大フェニックスが学連に要求に対して速やかに対応することが、古き日大フェニックスファンの切なる望みである。私は最も軽い処分として「2018年の秋のリーグ戦の出場停止で2部に転落」を考えていたので、秋でのリーグ戦復帰は温情的かとすら考えている。