本当は世界の強豪国になりつつあるのでは:
あのアイルランドの試合に勝ったのを見ていて疑ったことは「これは我が方の実力の方が上ではないのか」だった。ここで先ず「実力」という屡々マスコミが好んで使う表現を解説してみようと思う。簡単に言えば「本当の意味で備わっていない実力などは、最初から発揮される訳がない」なのである。即ち、「本当に実力があれば、如何なる場面でも必ず発揮されるもの」なのである。アイルランドは世界のランキングは高かったようだが、あそこまでデイフェンスをしてくると読み切れていなかった辺りに「真の実力不足だったのでは」と思わせてくれた。
今日辺りになって何処かのテレビ局で、解説者に「日本代表のデイフェンスで2人でタックルに行ってアイルランドの突進を止めていた」などと言わせていたが、この点はフットボール出身者は「ダブルテイーム」とのフットボール用語で指摘していたし、彼は「その後で直ぐに立ち上がって」という点にも触れていた。そこまでのデイフェンスのゲームプランが出来ていた点に対しては、コーチ陣たちに「天晴れ」を差し上げても良いかと思う。余程綿密にアイルランドをスカウティングしてあったのかとも推察している。
私はこれまでにラグビーの指導者に会ったことがないので、この業界(はおかしな言い方かな?)にフットボール界と同様なスカウティングの手法が普及しているか否かは知りようがない。フットボールの試合では競合するだろうテイームの係が、大袈裟に言えば数十人もやって来ていてヴィデオを撮るだけではなくフォーメーションの研究をする担当の者がいて、そのテイームのオフェンス・デイフェンス両面のプレーブックまで作ってしまうのだと聞いている。練習ではそれに準じて2軍がそのプレーブックに基づいて1軍の相手をするのだそうだ。
もしも、我が代表がそれと同等乃至はそれに近いスカウティングが出来ていたのであれば、あの勝利を「ジャイアント・キリング」だの「大番狂わせ」だの「金星」と言って、今日30日になって浮かれているテレビ局はとんだ道化者で、代表テイームに「解ってないな」と笑われているのかも知れない。正直に言って、私はあの試合では「どっちが格上かな」とまで思わせられていた。褒めてばかりいるようだが、「勝つ時はこんなものだ」とも言えるのだ。それに、アイルランドはあれほどペナルテイーキックを蹴られる場所での不用意な反則が多過ぎた。油断だったのだろう。
ロシアに圧倒的に勝った時は「相手が弱すぎるのでは」と思っていたが、アイルランドにあのように勝ったのを見れば、これは本当に実力がついてきたのかと思わせられた。それが本当であれば、スコットランドにも勝って見せて欲しい。私は嘗て某関東大学フットボール1部リーグの選手たちの前で「大試合に臨むに当たって、昨日までの練習の時と同じように平常心でグラウンドに降り立ってくれ。チャンスかピンチの時に無意識に選んだフォーメーションが理論的にも最善のものだったというようになる次元まで練習を積み重ねて欲しい」と偉そうに訓示したことがあった。
我が代表には恐らくその域に達していただろうほどの練習量はあると思う。気懸かりな点もある。それは、これまでに多くの例があったことで「マスコミの心なき持て囃し方と褒め過ぎに遭った選手かテイームには、その後にろくでもないことが起きるもの」なのだ。それはどれほど自らを戒めていてもどうしても慢心か思い上がりが心の何処かに生じてしまうということだ。新聞に自分の写真が載ったり、テレビでインタービューされれば、錯覚が起きかねないのが人情だ。
私はあの対アイルランドのような精神状態で試合には入れて、然るべきゲームプランが選手たちに徹底していれば、サモアにもスコットランドにも負けることはないのだろうと思っている。だが、ここから先が勝負の怖いところで、思わぬ怪我人が出てしまうとか、意外な落とし穴が待っていないとは言い切れないのだ。再び言うが、未だ世界の強豪国にはなり切ってはおらず、これから先が成れるか否かを決めるのだ。
あのアイルランドの試合に勝ったのを見ていて疑ったことは「これは我が方の実力の方が上ではないのか」だった。ここで先ず「実力」という屡々マスコミが好んで使う表現を解説してみようと思う。簡単に言えば「本当の意味で備わっていない実力などは、最初から発揮される訳がない」なのである。即ち、「本当に実力があれば、如何なる場面でも必ず発揮されるもの」なのである。アイルランドは世界のランキングは高かったようだが、あそこまでデイフェンスをしてくると読み切れていなかった辺りに「真の実力不足だったのでは」と思わせてくれた。
今日辺りになって何処かのテレビ局で、解説者に「日本代表のデイフェンスで2人でタックルに行ってアイルランドの突進を止めていた」などと言わせていたが、この点はフットボール出身者は「ダブルテイーム」とのフットボール用語で指摘していたし、彼は「その後で直ぐに立ち上がって」という点にも触れていた。そこまでのデイフェンスのゲームプランが出来ていた点に対しては、コーチ陣たちに「天晴れ」を差し上げても良いかと思う。余程綿密にアイルランドをスカウティングしてあったのかとも推察している。
私はこれまでにラグビーの指導者に会ったことがないので、この業界(はおかしな言い方かな?)にフットボール界と同様なスカウティングの手法が普及しているか否かは知りようがない。フットボールの試合では競合するだろうテイームの係が、大袈裟に言えば数十人もやって来ていてヴィデオを撮るだけではなくフォーメーションの研究をする担当の者がいて、そのテイームのオフェンス・デイフェンス両面のプレーブックまで作ってしまうのだと聞いている。練習ではそれに準じて2軍がそのプレーブックに基づいて1軍の相手をするのだそうだ。
もしも、我が代表がそれと同等乃至はそれに近いスカウティングが出来ていたのであれば、あの勝利を「ジャイアント・キリング」だの「大番狂わせ」だの「金星」と言って、今日30日になって浮かれているテレビ局はとんだ道化者で、代表テイームに「解ってないな」と笑われているのかも知れない。正直に言って、私はあの試合では「どっちが格上かな」とまで思わせられていた。褒めてばかりいるようだが、「勝つ時はこんなものだ」とも言えるのだ。それに、アイルランドはあれほどペナルテイーキックを蹴られる場所での不用意な反則が多過ぎた。油断だったのだろう。
ロシアに圧倒的に勝った時は「相手が弱すぎるのでは」と思っていたが、アイルランドにあのように勝ったのを見れば、これは本当に実力がついてきたのかと思わせられた。それが本当であれば、スコットランドにも勝って見せて欲しい。私は嘗て某関東大学フットボール1部リーグの選手たちの前で「大試合に臨むに当たって、昨日までの練習の時と同じように平常心でグラウンドに降り立ってくれ。チャンスかピンチの時に無意識に選んだフォーメーションが理論的にも最善のものだったというようになる次元まで練習を積み重ねて欲しい」と偉そうに訓示したことがあった。
我が代表には恐らくその域に達していただろうほどの練習量はあると思う。気懸かりな点もある。それは、これまでに多くの例があったことで「マスコミの心なき持て囃し方と褒め過ぎに遭った選手かテイームには、その後にろくでもないことが起きるもの」なのだ。それはどれほど自らを戒めていてもどうしても慢心か思い上がりが心の何処かに生じてしまうということだ。新聞に自分の写真が載ったり、テレビでインタービューされれば、錯覚が起きかねないのが人情だ。
私はあの対アイルランドのような精神状態で試合には入れて、然るべきゲームプランが選手たちに徹底していれば、サモアにもスコットランドにも負けることはないのだろうと思っている。だが、ここから先が勝負の怖いところで、思わぬ怪我人が出てしまうとか、意外な落とし穴が待っていないとは言い切れないのだ。再び言うが、未だ世界の強豪国にはなり切ってはおらず、これから先が成れるか否かを決めるのだ。