新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

9月16日 その2 英会話に見る文化比較論

2019-09-16 14:18:58 | コラム
何故アメリカ人は質問攻めをしてくるのか:

昨15日にナンシー坂本さんの名著“Polite Fictions”という金星堂が刊行した本を、一部のメル友の方々に紹介した。この本の副題は何と“Why Japanese and Americans are rude to each other?”となっていて、我が国とアメリカとの間に存在する文化(言語・風俗・習慣・思考体系を言う)の相違点を非常に解りやすい英文で表している。私もその存在を在職中に知ってから随分と勉強させて貰ったものだった。因みに、坂本さんは日本人と結婚されたアメリカの女性である。

その坂本さんが挙げられた幾つかの相違点の中で「なるほど、その通りでした」と痛感させられた具体的な例を紹介しておこうと思い立った。それは「ただ単に英語が話せるだけでは認識し難い文化と物事の考え方の相違があるものだ」という経験だった。いや、承知していても迂闊にも失念していた相違点だった。

それは、我が社の工場から来た技術者たちと某大印刷会社の関西支社を訪問した時のことだった。話し合いが終わってから購買部長さんが折角ここまで見えたのだからと「製品展示室」に案内して下さった。そこには「この会社ではこういう素晴らしい包装容器を作っているのか」と感嘆させられる製品が数多く展示されていた。そこで、一行の一人が「この斬新なパッケージはどのような素材で構成されているのですか」と質問した。部長さんは即答出来ずにその場を去られたが、間もなく恐縮しきった表情で戻られて「本日は営業担当者が不在で正確にお答え出来ませんので、後刻お知らせします」と言われた。

その後に小声で私に「ところで、ご一行は今夜は何処のホテルにお泊まりですか」と尋ねられたので、迂闊にも「妙な質問だな」と思いつつもホテル名をお知らせした。その後は特に何ら部長さんを困らせる質問も出ずに見学を終え、お礼を申し上げて退出した。ところがである、その晩の9時頃にその部長さんから私の部屋に電話があり「質問にお答えするのが遅くなって申し訳なかった。漸く営業担当者が帰社しましたのでパッケージの材料の組み合わせをお知らせします」と丁寧に知らせて下さったのだった。正直に言って、私ですらそういう質問があったことなど忘れていた。勿論、私が答えを伝達した質問者も「そんなこと尋ねたかな」という状態だった。

この件の問題点は“Polite Fictions“にも坂本さんが採り上げておられた文化の相違点の一つだったのだ。それは、「アメリカ人たちは何か第三者か誰かに好意か善意を示された場合に(この印刷会社の場合には多忙な部長さんが製品展示室にご案内頂いたことだが)何らかの感謝の意を表すべく軽い質問をする性質がある」ということなのである。私もこの手の質問をする意味が解るまでは「何故、彼らはそれほど好奇心の塊なのか」と、私自身が答えに窮する場合が多かった。特に古都・京都を案内した時などは、ほとんど答えられない質問攻めに遭って辟易となっていた。

ナンシー坂本さんは“Polite Fictions”の中でこの質問攻めの件を採り上げておられたので、私はその他の相違点の解説とともに大いに学ぶところ大であったということ。具体的にいえば、質問をする意図が解るまでは京都に彼らと共に行くのは非常に気が重かったのだった。実は、我が社は京都にも得意先の工場があったのだった。それまでは京都の観光案内などを持参して、例えば「清水寺」は築後何千年などという事実を懸命に覚えようとしていた。

ここで強調しておきたいことは「英語が思うように話せるまで上達しても、このような文化と思考体系の相違点までを把握しておかないと、夜の夜中に電話で起こされることになってしまうものである」という点だ。特にこの際言っておきたいことは、学校教育では英語だけを教えるのではなく、このような違いにまで配慮すべきではないかという文化の相違点なのである。


文在寅大統領の韓国に思う

2019-09-16 09:36:50 | コラム
文在寅大統領はは左傾した新たな国の建設を目指している:

私なりに大統領就任以来の文在寅氏が強硬に推し進めてきた反日と抗日の数々の厭がらせと言いがかりは、彼が理想として目指してきた故盧武鉉大統領の遺志を継承した現在までの民主主義国家である大韓民国(Republic of Korea)を捨てて、DPRKと合体した仮に高麗連邦共和国とでも言う左傾した国の建設に向かってまっしぐらであると思えば解りやすいと見るようにしている。そう思えば、遂にここまでやるかと思わせられた、我が国の企業283社だかの製品に「戦犯企業」のステイッカー(「ステッカー」はカタカナ語だ)を貼ろうとなどというのは、未だ穏やかな方だと思っている。

文大統領は既に「積弊精算」だの「親日排除」などという無理無体で極端の排日作戦も実行段階に入っていったが、これらは皆来たるべき来年4月の総選挙に勝って過半数の議席を確保して,彼が目指す左傾した新国家を作る為の足がかりにする手段であり、その為には「日本叩き」と「日本を貶めること」は彼とその支持者に受けると見込んでの強硬姿勢だと、私は受け止めている。彼の「選挙での勝利」を目指した作戦はトランプ大統領のそれと似た点がなきにしもあらずだが、文大統領の大統領の場合には日本叩きの一点に集中している点が異なっていると思う。

私は既に文大統領の場合は選挙で過半数を確保すれば憲法を改正し、大統領の多選乃至は再選を妨げないという方向にまで進むと危惧して見せた。日本叩きと貶めることが人気取りの作戦だとすれば、そこに生ずる疑問は「では、文在寅大統領は究極的に何がしたいのか」ではないか。それでは韓国民の全体が民主主義と資本主義の大韓民国を捨ててまで文大統領政権を支持しているのかという疑問が生じる。私は多くの専門家の方々と報道で,文在寅大統領は職権で閣僚、国会、大法院等に腹心を配置し、残すは検察だけだったのでその上に最側近の曽国氏を任命したとのことだと理解している。

ここまでの言わば鉄壁の態勢を固めて「日本貶め作戦」を敢行してきている文大統領政権に対して、今後我が安倍改造内閣がどのように対応してどのように反論して行かれるかが最大の課題だと思う。いえ、黙って「静かな無視」では済まない状況に来ているのではないかと思っている。河野新防衛大臣はブルームバーグに投稿されたそうだが、これなどは無法な文在寅政権に対する反抗の小さな一歩に過ぎないと思う。私は文大統領があそこまで回りを固めた状態では、仮に安倍総理が首脳会談を敢行されても文大統領はそう簡単には姿勢を変えないと危惧している。

まさか、直ちに韓国に乗り込んで真っ向から論戦を挑むか、または全世界に打って出て韓国と文政権の虚言と虚報振りを知らしめるかという手段もある。だが、外交ルートを通じての茂木新外務大臣の抜群の交渉力を活かして貰うか、安倍総理のトランプ大統領との強力な外交関係を以て、一刻も早くDPRKのことしか脳裏にない文在寅大統領を洗脳して頂きたいと絶大な期待を寄せている。