弱将が率いる日本代表には期待していなかった:
27日は熱心に最後までと言うか11時まで、この対ウクライナの負け試合を見ていた。FIFAのランキングなど当てにはならないと思っているが、ウクライナは35位なのに対して我が方は55番目。結果もその差の通りで順当な敗戦となってしまった。結論から言えば「あの監督にやらせている間は期待は出来ない」というところだ。大体からして6月に迫ってきたW杯本戦を目前にして未だにあれやこれやと多くの選手たちを試しているようで望み薄だ。
私は「この頃になればメンバーを固定しておくべきであり、試用期間のような選手の使い方は論外である」と思っている。昨夜もつい先日のマリとの試合から先発を8人も替えているようでは、多くを期待できないと思っていた。果たせるかな選手間の息が合って折らず、相手のデイフェンスにむざむざと献上するようなパスを出していたのにはどうにもならない。代表に選ばれる者たちの間で意志が通じていないなどは、如何に未だに寄せ集めの集団であるかと告白しているようなもの。
私はハリルホジッチ監督が主張するサッカーの形は我が国で育ったサッカーの選手たちには不適切だと思って見てきた。即ち、何かと言えば「縦一発」式のパスを出させたがるのだが、肝腎の最前線にいる者どもが走ってフリーになり切っていない上に、パスの種類が蹴り分けられていないとしか見えないのは問題だと思う。それは強く遠くまで蹴るか、近距離に優しく取りやすく蹴るか、遠くまで走っている者がトラッピングしやすいようにバックスピンをかけるというようなことだ。
昨夜も「彼は良くやった」と二重丸でも付けてやりたい者は皆無だったのは大変遺憾だった。ほとんど全部の者たちが何かに怯えているかのようで「積極的に自分でやってやろう」という意欲を見せずに「パス回しの為のパス」ばかりを蹴っていたという感が濃厚だった。あれでは、何とかマイナス点を取らずに安全運転をして、最終メンバーに残ろうとしている意気地無しばかりに見えても仕方があるまい。
解説者もアナウンサーも希望的観測ばかりを言うのでうるさくて仕方がないが、補欠扱いで後何分も残っていない時に出てくる中島が頼りでは如何ともしがたい。本田圭佑は久し振りの先発だったが、右サイドに開いてパスを受けたり、競り合いに勝っていたのは先ず先ずとしても、そこから先には横への無意味な展開か後方へのパスでは、使って貰った意味がないかと思わせた。全体的に監督好みの連中を使った結果があの程度では、香川、岡崎、清武、乾だったらどうだったかなどと考えてしまう。
ウクライナのことにも触れておくべきだろう。これという技も知恵も無いと見えたし、特に上手いなと思わせる者も不在だった。だが、体格を活かしての競り合いの強く、それなりに正確なパスを展開してきたので、消極的な我が方を相手にして何とか2点を取って逃げ切ってしまった。勝敗を左右した要素は、言うなれば地力と体格の差だけだったと思う。今からでは手遅れだが「監督を替えようよ」と協会に進言したくなる不甲斐ない試合だった。
正直に言えば、選手たちは決して下手ではないのだが、お互いに活かす術を知らないのが問題だと思う。それは常に言ってきたことだが、ヨーロッパでプレーすれば周囲が上手なので、日本代表級の者たちを活かしてくれるのだが、寄せ集めの代表に入ると周りが活かす術を心得ていないので、スペインでは何点取ったがとかブンデスリーガではどうのという残念な結果しか出ないのだ。
ハリルホジッチさん、この苦境を何とかする手段を考えるのが貴方の仕事なんですよ。何時まで経っても選手がダメだから負けたと言っているようにしか聞こえない試合終了後のインタービューは辞止めて下さい。責任は貴方が持つべきなのです。