1010 Radio

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魅力を増すロシアの消費市場

2009-09-12 | ラジオ
世界的な経済危機にも関わらず、ロシアの消費市場は世界
のビジネス界にとって魅力的なものであり続けている。
ロシアはその市場の魅力において、世界ランキングで中国を
抜きインドに次いで2位を占めている。

一方アメリカの月刊誌『トーグス』は経済、政治、社会分野に
対する評価において、モスクワがニューヨークやロンドン、パ
リといった巨大都市から、世界の中心地の座を奪い取る可能
性があるとの予測を発表している。
こうした予測には外国の有力な企業も敏感に反応している。
最近ロシアでは外国企業の進出が目立ち、多くの企業がロシ
アに新たな店を開店したり駐在所を開設したりしている。

例えばアメリカの低価格の靴屋(?)も2010年、年明け早々に第
一号店のオープンを計画している。
また日本のカジュアル衣料店のユニクロも、近く店舗の開設を
予定している。
また専門家らはロシアの大都市ではなく、地方都市にこうした
チェーン店が大量にオープンすると見ている。

西側とロシアのチェーン店は、ロシア国内にどのくらいスーパー
マーケットやハイパーマーケット、その他のチェーン店があるの
かを分析する調査を行ったが、その結果明らかになったのがハ
イパーマーケットが多く存在するのは、モスクワとサンクトペテル
ブルクだけだということだった。
つまりロシアのその他の都市にはまだまだチェーン店を展開し、
成功していく可能性が残されているということだ。

消費の伸びはロシア政府が講じた危機対策プログラムが功を通
した結果だ。
こうした見解を述べるのはロシア議会下院国家会議金融市場委
員会委員長だ。
「プログラムは賃金の増額と、年金額のアップを見込んだもので、
それが国産品を中心に需要を刺激している」
委員長はこの様に述べている。

ロシア政府が行った社会の弱者層に対するバランスの良い政策、
中小ビジネスに対する財政支援、(???の条件を考慮に入れた労
働市場の調整は、消費部門を活性化させたのみならず大きな成
長へと導いている。
これに伴いロシアへの投資も拡大している。
このチャンスを活かし、ロシア市場でのビジネスの拡大を図ろうと
しているのがアメリカの食品飲料会社『ペプシコ』だ。
企業の代表は消費需要が拡大するなかで、ロシアでのビジネス
に今後3年間で数十億ドルの投資を行う意向を明らかにしている。
今年末までにペプシコはモスクワとロストフ州に工場を建設する計
画だ

一方、不動産業者のデータによれば多くのロシア市民が、外国で
の資産を手に入れようとしている。
データによれば住宅だけでなく、商業用不動産を購入する人も沢
山居る。
人気が高い国はドイツ、チェコ、アメリカ、スペイン、イギリスで年間
の収益が8%を下回らない、商業用不動産やホテルを好んで購入し
ているということだ。

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(???)は不明瞭な発音で聴き取れない

ロシアと世界金融危機―遠くて近いロシア経済
(ユーラシア選書)


酒井 明司
東洋書店


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9月5日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル