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核実験放棄の見返りにアメリカとの直接対話を要求する北朝鮮のやり方

2009-09-20 | ラジオ
北朝鮮首脳部は核実験を行う準備が整ったとの声明を発表した。
ただしこの声明は仮に国際社会が、北朝鮮に対する制裁を断念し
アメリカ政府が北朝鮮と直接対話を行うのであれば、核実験は実
施しないという但し書きが付いていた。
この話題に関しロシアの声の記者は、次の様にまとめている。
北朝鮮外交というものはこのように、国際社会が北朝鮮の意見に
耳を傾けるよう、露骨な圧力を国際社会に掛けるというやり方だ。

ご存知のように2003年からロシア、アメリカ、日本、中国、韓国なら
びに北朝鮮の間で朝鮮半島非核化問題に付いて話し合いが行わ
れてきた。
この枠組での話し合いは北朝鮮が、国際社会の制裁が強まったの
を理由に、6ヵ国協議からの脱退を表明した後でさへ続けられてきた
ものだ。

6ヵ国協議からの脱退に合わせて弾道ミサイル実験という、軍事力を
誇示する行為が行われた。
そしてこの行為は今年5月に、核実験を実施するという形で締めくくら
れた。
ちなみに核実験は二度行われた。

ロシア科学アカデミー東洋学研究所の専門家は、ロシアの声の単独イ
ンタビューに応じ、そのなかで勿論全ての責任を一方的に北朝鮮政府
に負わせるのは間違いだと述べている。
「6ヵ国協議の参加国が自国の義務を完全に果たさなかった。
また参加国はその義務を果たしたが、決められた通りには行わなかった。
そのうえ北朝鮮に追加的な要求を提示した。北朝鮮を動かしたものは何
より国の安全だ。重油、経済支援或いは北朝鮮が自国の核計画を放棄
あるいは縮小させた場合、その行為に対する保障として与えられる措置
だ。
こうしたことは大変重要だ。しかしながら先ずは優先順位の筆頭に行うの
は(女性アナは「行る」と言った)お互いなく国の安全、すなわち現在の環
境のなかで、北朝鮮が生き残れるよう保障することだ。
つまり安全保障だ。
北朝鮮は常に安全保障に付いて語っている。しかも率直にだ。
この言葉は先ずアメリカ政府に向けられている。
と言うのも北朝鮮とアメリカの間で、決着のついていない対立が朝鮮半島
の複雑な核問題の(???)であり根源であるからだ」
専門家はこの様に述べている。

現在、北朝鮮が発表した声明に耳を傾けることは重要だ。
北朝鮮の金正日総書記が、3回目の核実験を行う準備が整ったとの声明
を出したのは、北朝鮮が交渉のテーブルに戻る可能性があるという、曖昧
な合意として捉えることが出来る。
ただしそこで北朝鮮外交の原則を理解する必要がある。
北朝鮮は核計画を国際社会に圧力をかける手段と位置付けている点だ。
一方で国際社会もまた核問題の正常化における、北朝鮮の頑な対応に対
し制裁措置を取っている。
まさにここに接点を見出すべきだ。
上からものを言うのではなく現在抱えている問題を、我慢強く話し合う必要
がある。
そして先ず何より朝鮮半島ならびに、北東アジア全体の安全保障問題に付
いて話し合う必要がある。
これを求めているのが北朝鮮が、6ヵ国協議に復帰するよう発言しているほ
かならぬロシア政府なのだ。

(???)は不明瞭な発音で聴き取れない

「北朝鮮核実験」に続くもの―核拡散は止まらない

吉田 康彦
第三書館


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9月14日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
コメント
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