1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

21世紀における海賊問題

2010-11-19 | ラジオ
海賊と言うのは古代から存在する問題の一つだが、21世紀になった今でも問題は解決されてはいない。最近になって海洋における船舶の安全を脅かす海賊活動が、安全保障における重要な問題となってきた。
それは早急な対策を要するものだ。

どのように海賊対策に取組んでいくのか、現在ウラジオストクではロシア、日本、中国、韓国、モンゴル、カナダ、アメリカ各国の専門家(男性アナウンサーは「せんまんか」と言ってたな)を集めた会議が行われている。
重要な国が参加していること自体、問題の大きさと深刻さを示している。

会議はネベリスキー名称海洋大学で行なわれている。海洋における安全保障問題に付いて、ロシアはアジア太平洋諸国と積極的に協力していく準備がある。
会議はこの地域における安全で、効率的な船舶の運航を実現するための、具体的な提言を行なうことを目的としている。

アジア太平洋安全保障研究センターのセンター長を務め、退役中将であるスミット氏は、ロシアがさらに責任のある役割を担うことが望ましいと述べている。
アメリカが今回の会議を、露米の関係見直しの一環として捉えていることも、そのような理由によるものだ。 
しかし最も重要な課題は21世紀の海賊問題に付いて、具体的にどのような効果的な対策をとることが出来るのか、ということだと思う。

海洋大学のオガイ学長は、次のように述べている。
「会議ではアジア太平洋地域に、特有の海洋安全保障問題に付いても検討される。参加者らの話では、現在効果的な海賊対策を妨げているのは、国際法規の未整備にあるとされている。ですから国連などの国際機関が、海賊対策強化に向けての法を整備する必要があるのだ」
学長は、このように話している。

先ずは海賊行為がどのようなものなのかに付いての、定義を行なう必要があると共に、どのような対策が許されるのか、明確化しなくてはならない。海洋版のインターポールを設立するのも不可欠となっている。

海洋大学のオガイ学長はウラジオストクの船員にとっては、海賊問題は決して抽象的な話ではないとしている。
ソマリアやナイジェリアでの海賊に人質に取られた事件もあったし、東南アジア海域においても事件があった。
昨年から太平洋艦隊に所属する艦船が、ソマリア沿岸の海賊対策に参加している。その間、ロシア艦隊は商船に対する20回以上の海賊による攻撃を阻止している(語尾がはっきりしない)。さらには10名以上の海賊が拘束されている。
どちらにしても海賊という法的カテゴリーは存在しない。先ずは海賊に付いての国際的な法整備を進める必要があると言えるだろう。

海賊の歴史―カリブ海、地中海から、
アジアの海まで (「知の再発見」双書)


フィリップ ジャカン
創元社


このアイテムの詳細を見る

11月12日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル