読書。
『知識ゼロからのIoT入門』 高安篤史
を読んだ。
IoT(Internet of Things)。
直訳すると、「モノのインターネット」となります。
自動車や家電などのモノがインターネットにより結ばれ、
センサーなどから送られた情報が、
インターネットを通じてAI(どこかのコンピューター内にある)により分析され、
モノへと指令がいく(フィードバックされる)、
そうして、人の役に立つように、人が快適なように、
モノが自らを自らで調整し動作する。
わかりやすいところですと、そういった技術のことをIoTといいます。
かつて、「ユビキタス」なんて言われて志向された状態が、
「IoT」としてより具体的かつ現実的かつ多様になって実現した感があります。
本書は、そのとてもわかりやすい入門書です。
読みやすさとイメージの抱きやすさを第一に考えているのでしょう、
図解がたっぷりで文章は少なめの構成です。
そのぶん、もうちょっと詳しく知りたい人には物足りない。
しかし、この分野へのとっつきやすさは抜群ですから、
何も知らないところからのとっかかりには最適かもしれません。
IoTは第四次産業革命とも呼ばれるようです。
いわずもがなですが、
第一次産業革命が蒸気機関の発明による機械化、
第二次産業革命が大量の電力供給による大量生産、
第三次産業革命がコンピューターによる自動化、
そしてこのIoTが第四次にあたると解説されています。
2000年くらいに言われた「情報革命」は第三次なのかどうか、
本書には書いてありませんでしたが、
もしかすると情報革命は今も続いていて、
それはIoTに繋がる前段階であって、
IoTとひとくくりにされて
「現在は第四次産業革命中」という解釈をするのがあっているのかもしれない。
IoTは、なにも家電などによって消費者だけが受ける恩恵というわけではなくて、
工場の管理、コンビニなどの店舗の無人化、
小売店などでの売り上げ傾向などのデータ入手と分析から現場へのフィードバック、
農業や酪農の管理などなど、働く側への恩恵も数多くあり、
あらゆる分野に使用される技術であると言いきってしまってもいいくらい、
普及すると生活が一変してしまうくらいのインパクトをもたらすもののようです。
これはこれで、かつての「ユビキタス」がずいぶん生々しくなったなあと感じます。
たぶんに、センサーの高度化とインターネットの高速化、
コンピューターの処理能力の向上などによって、
様々な「場」に漂っている、まだふわふわしてとらえどころのない名もなきデータを
「見える化」することができる、という基軸がはっきり意識されたために、
こうなったんだと思います。
そこに、既存の経営手法であるナレッジマネジメントの考え方がかけ算して、
IoT化への思想になってるんじゃないかな、と僕は、個人的にですが、
考える次第です。
そして、得たデータを分析する際に、
たとえば回帰分析という手法がでてくるのですが、
これぞ社会でやっていくための大きな武器、というような技術ではないかと思いました。
この技術は、エクセルを使ってできますが、別に使わなくても、
仕事の現場で自然と行われている分析手法だったりもするんですよね。
このあいだ読んだ『コンビニ人間』に出てきた、
「明日は気温が高くなるから飲み物が売れる」という予測と構えも回帰分析です。
気温が高いというデータから導き出される、
そういうときに飲み物がよく売れているという相関データです。
こういうのを、単回帰分析というそうで、
その他、重回帰分析というのがあり、
たとえば本書の解説だと、
「気温が高く、入場者も多い、その野球場ではビールがよく売れる」という予測がそれで、
複数の要因から予測する分析です。
これ、店長職だったら必須の技術という気がします。
実際、店長をやってる人たちはきっと皆さんやってるんでしょうね。
まあ、そういうところですが、
他にドローン、Uber、遠隔医療、
テレワーク、ブロックチェーン、ディープラーニングなども
この分野と関わるトピックです。
本書一冊でこの分野は理解しきれませんが、
ほんとうにざっくりでいいのなら、
IoTをちょっと知っておくのにぱらぱらと読める本書は良い本でした。
『知識ゼロからのIoT入門』 高安篤史
を読んだ。
IoT(Internet of Things)。
直訳すると、「モノのインターネット」となります。
自動車や家電などのモノがインターネットにより結ばれ、
センサーなどから送られた情報が、
インターネットを通じてAI(どこかのコンピューター内にある)により分析され、
モノへと指令がいく(フィードバックされる)、
そうして、人の役に立つように、人が快適なように、
モノが自らを自らで調整し動作する。
わかりやすいところですと、そういった技術のことをIoTといいます。
かつて、「ユビキタス」なんて言われて志向された状態が、
「IoT」としてより具体的かつ現実的かつ多様になって実現した感があります。
本書は、そのとてもわかりやすい入門書です。
読みやすさとイメージの抱きやすさを第一に考えているのでしょう、
図解がたっぷりで文章は少なめの構成です。
そのぶん、もうちょっと詳しく知りたい人には物足りない。
しかし、この分野へのとっつきやすさは抜群ですから、
何も知らないところからのとっかかりには最適かもしれません。
IoTは第四次産業革命とも呼ばれるようです。
いわずもがなですが、
第一次産業革命が蒸気機関の発明による機械化、
第二次産業革命が大量の電力供給による大量生産、
第三次産業革命がコンピューターによる自動化、
そしてこのIoTが第四次にあたると解説されています。
2000年くらいに言われた「情報革命」は第三次なのかどうか、
本書には書いてありませんでしたが、
もしかすると情報革命は今も続いていて、
それはIoTに繋がる前段階であって、
IoTとひとくくりにされて
「現在は第四次産業革命中」という解釈をするのがあっているのかもしれない。
IoTは、なにも家電などによって消費者だけが受ける恩恵というわけではなくて、
工場の管理、コンビニなどの店舗の無人化、
小売店などでの売り上げ傾向などのデータ入手と分析から現場へのフィードバック、
農業や酪農の管理などなど、働く側への恩恵も数多くあり、
あらゆる分野に使用される技術であると言いきってしまってもいいくらい、
普及すると生活が一変してしまうくらいのインパクトをもたらすもののようです。
これはこれで、かつての「ユビキタス」がずいぶん生々しくなったなあと感じます。
たぶんに、センサーの高度化とインターネットの高速化、
コンピューターの処理能力の向上などによって、
様々な「場」に漂っている、まだふわふわしてとらえどころのない名もなきデータを
「見える化」することができる、という基軸がはっきり意識されたために、
こうなったんだと思います。
そこに、既存の経営手法であるナレッジマネジメントの考え方がかけ算して、
IoT化への思想になってるんじゃないかな、と僕は、個人的にですが、
考える次第です。
そして、得たデータを分析する際に、
たとえば回帰分析という手法がでてくるのですが、
これぞ社会でやっていくための大きな武器、というような技術ではないかと思いました。
この技術は、エクセルを使ってできますが、別に使わなくても、
仕事の現場で自然と行われている分析手法だったりもするんですよね。
このあいだ読んだ『コンビニ人間』に出てきた、
「明日は気温が高くなるから飲み物が売れる」という予測と構えも回帰分析です。
気温が高いというデータから導き出される、
そういうときに飲み物がよく売れているという相関データです。
こういうのを、単回帰分析というそうで、
その他、重回帰分析というのがあり、
たとえば本書の解説だと、
「気温が高く、入場者も多い、その野球場ではビールがよく売れる」という予測がそれで、
複数の要因から予測する分析です。
これ、店長職だったら必須の技術という気がします。
実際、店長をやってる人たちはきっと皆さんやってるんでしょうね。
まあ、そういうところですが、
他にドローン、Uber、遠隔医療、
テレワーク、ブロックチェーン、ディープラーニングなども
この分野と関わるトピックです。
本書一冊でこの分野は理解しきれませんが、
ほんとうにざっくりでいいのなら、
IoTをちょっと知っておくのにぱらぱらと読める本書は良い本でした。