Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

雇用の流動化を考えるときに。

2022-07-24 10:47:22 | 考えの切れ端
雇用の流動化。かいつまむと、転職しやすい社会のこと。人材が流動化すると、産業が発展しやすくなるのではないかと言われていたと思います。しかし、今って雇用の流動化は盛んではないですね?

雇用の流動化が起こりにくいのは、新たな仕事に対する不安のためというよりも、新たな職場で再び自分の立ち位置を構築しなければならないことへのプレッシャーや不安のため、というほうが大きいのではないか。

現場では、つまりひとつの職場の話ではですが、「陣取り合戦」のような、駆け引きや威圧やコミュニケーションなどを含む人間関係のあれやこれやを全力で駆使してその職場での自分の立ち位置を長い時間をかけて確保することが多いように見えます。いわゆる、権力闘争が激しくてつらいというような。

立ち位置が確保できれば、比較的安穏な気持ちで仕事ができる。でもそれまでが大変で、それを職場が変わるたびに、つまり二度も三度も、くり返すのが人々にとって実に重荷だから、他人を蹴落としてでも一つの職場にい続けたいのではないかと思った。

仕事の内容よりも、そういった、職場で自分の立ち位置を確保できるか否かのほうが多くの人々にとっての死活問題で、雇用の流動化を進めたいならば、この問題を緩和なり解決なりしないとならないのではないか。さて、どうしたら……??
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