ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

白ワインのトレンドに?「第3回Riesling Ring Tasting」

2011-05-23 23:45:32 | ワイン&酒
5月20日(金)、帝国ホテル(東京)にて
リースリングワインだけの試飲会「第3回 Riesling Ring Tasting」 を開催しました。

主催は、国や地域を越えたリースリングの多様な魅力を伝え、リースリングの輪を広げていくことを願うインポーター、各国ワイン振興会、愛好家などの集まりであるRiesling Ring

2008年の設立以来、2009年から毎年春に試飲会を行ってきました。

第3回目となる2011年は会場を帝国ホテルに移し、当初は4月5日を予定していました。
しかし、3・11の大震災を受け、5月20日に延期となりました。

私はRiesling Ring の事務局として、出展30団体の対応や、第二部の申込受付対応をはじめ、当試飲会に関する問合せの対応をしてきましたが、今年は延期になったこともあり、準備段階で非常に苦労の多かった回でした。

第一部は業界関係者向け、第二部は一般消費者向けで、どちらの部も多くの方にご来場いただき、盛会となったことに感謝です。

特に、第二部でワイン愛好家の皆さんが笑顔でリースリングを楽しんでいる姿を見たら、ああ、やっぱり開催して良かった、と本当に思いました



第二部は外国人参加者の姿も多く見られ、本当にたくさんの人で熱気ムンムン

このところ、一般消費者向けのワインの試飲会はどれも人気が高いようですが、我々のRiesling Ring Tastingが人気No.1かも?と自負しています(笑)
というのも、申込受付を開始して1週間も経たないうちに満席となるほど申込が殺到し、締め切り後もキャンセル待ちの申込が後を絶たなかったからです。



白ブドウ品種のひとつであるリースリングは、同じ白ブドウ品種であるシャルドネと比べると知名度が低く、また、ドイツから日本に入ってきた頃の味わいの印象から、“甘い味のワイン”というイメージを引きずっていました。

が、現在のリースリングワインを見てみると、辛口、半辛口、ほのかな甘口、甘口、極甘口と味わいの幅が広く、また、スティルワインだけでなくスパークリングワインもあり、非常に多彩です。
今回の試飲会でも、バラエティ豊かな198種のリースリングワインの出展がありました。

ひとつの品種でこれだけの数のワインを一度に試飲できる機会は、なかなかないのでは?



リースリングワインは、ピュアな果実味と充実した酸のバランスの良さが魅力です。
独特のミネラルの風味もあります。

シャルドネは樽を使うことが多いですが、リースリングには樽を使いません。
ピュアな果実味をそのまま感じることができる のがリースリングのワインです。



現代の食は、素材の持ち味をできるだけ生かした調理法や味付けが好まれ、ライト化の傾向にあります。
こうした嗜好にマッチするのは、樽の風味のするコッテリ系ワインではなく、素肌美人のリースリングだと思いませんか?

単体でももちろん楽しめますが、アペリティフや乾杯にスパークリングワインを開け、前菜にはライトな半辛口やほのかな甘口を、ボディのしっかりした辛口にメインを合わせ、デザートやチーズに甘口や極甘口をと、食事の最初から最後までをリースリングワインだけで通すことも可能です。
こんな贅沢、リースリング好きにはたまりません(笑)



本日、フランス食品振興会のアルザス&ローヌワインの試飲会が都内で開催されたので行ってきましたが、ある出展者の方(5/20の試飲会には出展していない企業)から、
「今日はリースリングをチョイスする人が多く、一番人気です」という話を聞きました。

人気の理由としては「シャルドネと並ぶ高貴品種」だから、とのことでしたが、これからの季節に嬉しい爽やかさや、ライト化した食によく合う、という理由もあるでしょうね。
さらには、先週20日のRiesling Ring Tastingの影響もアリ?(笑)

ということで、今年はリースリングワインがブームになるかもしれませんよ?
(ブームにしたい ですね!)


コメント (2)
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