一葉の文体 2002年08月13日 | 樋口一葉 一葉が話題になり、さて読んでみるか! と本を買ったけれど、中身を開いて「どひゃ~っ!」 という人も多いんじゃないかなぁと思いました。 一葉の文体は雅俗の文体です。 二葉亭四迷が『浮雲』で言文一致という話し言葉と書き言葉を統一したのは有名な話。 一葉は二葉亭四迷よりあとに登場する作家なのに、文体は森鴎外と同じく雅文体なんですね。 ようは話し言葉ではない、文語体ってことです。 なので古文みたいで読めない!と思う方も多いと思いますが、 私も一葉の文章、さっと頭に入ってきません(笑) これは院生として恥ずかしいことなのかもしれませんが 何度も読むとだんだんわかってくるのですが、一回読んだだけではどうも理解できません。 しかし、注釈とかは読まないで、まずは音読して通して読んでみます。 するとどうでしょう??黙読のときより頭に入ってきますし、会話の部分なんかはけっこうわかりやすいことに気がつきます。 そして独特的なリズム!! こんなやっかいな文体をこれからやっていけるの?? と言われると少し自信がなかったりもするのですが 一葉が好きなのでやり遂げれると確信しています。 英語も始めはわからなかったけれど、 何度も読んで、慣れ親しんでいくうちに リズム等がつかめてきました。 単語の意味も大切ですが、 一葉の文体に慣れるには、まずは通して読むことです。 これは私の課題でもあるのですが、注などをみないで まずはどんな感じなのか全体を把握する。 これが一番大切だと思います。 私は『裏紫』という未完の短編小説の上を 何度も何度も声を出して読みました。 短かったからか、意味がだんだん把握できるようになりました。 一回やそこら読んだだけでは理解できないのは当たり前です。 現代人なんですから・・・ (古典でも勉強していれば別かもしれませんが) なのでめげずに頑張って一葉の作品を読みましょう。 私も頑張ります。 はやくすらすら読める日のためにも・・・!