一葉の生原稿 2004年06月30日 | 樋口一葉 一葉が五千円札になる日もあと少しです。 山梨県立文学館では、樋口一葉展が7月3日から開催。 未定稿資料がわんさか展示してあるそうで 楽しみでたまりません。 一葉の文体は雅俗折衷文。(雅俗の文章ともいうのかな?) 森鴎外ほどではないけれど、擬古文の部類に入ります。 そして、原稿の文字は、現代の「あいうえお」では書かれていないのです。 いわゆる変体仮名のような感じで書かれてあるので 生原稿を見たところで「???」というのが感想かもしれません。 私もかなり変体仮名を忘れてしまったけれど これも少し勉強をすると読めるようになります。 私が変体仮名を勉強したのは、短大時代。 変体仮名で書かれてある源氏物語を すべて活字におこす作業をしていたので だんだんおこしているうちに 変体仮名を覚えてしまったのです。 (今ではかなり忘れましたが…) 私的には、生原稿を見たときに 「あっ!全集では**となっていたところが こういう風に筆を運んでいたのか!」 というのが楽しみだったりします。 生の一葉日記が本になり 活字に起こした文が載っている本が出ているのですが 他の作品もこういう風になったら また研究の動向も変わってくるのになぁと 思う今日この頃です。
樋口一葉研究会へ 2004年06月29日 | 樋口一葉 先日久し振りに研究会へ足を運びました。 研究から少し距離をおいても、年に2回の研究会だけは どうしても足を運びたいと思っていたのです。 半年振りにお会いする先生方などがいらしており 院を修了できたことを報告し 近況などを話したりしました。 懐かしい研究の空気が嬉しくも そして辛くも感じました。 院生の頃は、ダメながらも 同じ研究をしていく仲間といった印象を受けたのですが 院を出てからブランクがあったこと、 そのことに対するハングリー精神に欠けていたことなどを ひしひしと痛感しました。 研究と距離を置くなら、思い切って研究会も遮断してしまえば いいのではないかとも思うのですが やっぱりこの雰囲気が好きなんですよね。 来るもの拒まずという感じが 大きな学会とはまた違った感じで… 正直、自分は将来何をしたいのかが 漠然とはみえているものの 明確に「これだ!」というものは まだみつかっていないんです。 どこに向かったらいいのかが 研究においてはよくわかっていないので 今は少し時に身を任せるような感じです。 そういったのもありかなぁと思うのですが 文学は自分の琴線に響いてきたものなので これを教育と絡めて何かできないか? と思うだけで、実際まだ何もしてない状態です。 しばらくはこんな状態が続きそうですが 今は焦らないで、優先順位を大切にしていきたいです。 研究において現役でも、そうでなくても そんな自分を受け入れていきたいですね。