日暮しの種 

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同期入行組

2013-10-05 08:00:00 | 編集手帳
9月29日 編集手帳

銀行員「半沢直樹」を主人公とする池井戸潤さんの小説は2冊がテレビドラマの原作になった。
先週で終わった話の続きが知りたくて3冊目の「ロスジェネの逆襲」(ダイヤモンド社)を読んでいる。

ドラマで主人公を窮地から救おうと、
時に自分の立場をかえりみずに奔走した同期入行組が、
この本にも登場する。
組織の中で上司と部下とが縦の関係なら、
同期は横の関係だ。

日露戦争中に生まれた唱歌「戦友」(真下飛泉作詞)に一節がある。
〈軍律きびしい中なれどこれが見捨てて置かりょうか〉。
戦場で倒れた友に、
軍律に反しても駆け寄る兵士の心情が歌われた。

河原宏著「日本人の『戦争』」(講談社学術文庫)はこの詞をひいていう。
「友を逝かせて己一人、
 退却し、
 降伏できないというヨコの友情関係」に日本軍の強さの源泉があった、と。
半沢直樹のドラマは日本人の伝統的心情を刺激したのかもしれない。

現実の同期の顔を頭に浮かべて、
そこまでは…と思った向きもあろうが、
上司のお供や部下へのおごりと違い、
打算抜きで飲めるのが同期であるのは疑いない。
秋の夜に一献傾けたくなった。
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“攻めの農業”顧客ニーズを発掘

2013-10-05 07:05:03 | ビズ プラス
9月29日 BIZ+SUNDAY


長野県御代田町に独自経営で売り上げを伸ばし全国の生産者から注目を集めている農業生産法人がある。
年商11億円を稼ぐトップリバー。
社長の嶋崎秀樹さんは脱サラ後13年前にこの会社を立ち上げた。
かつて大手菓子メーカーで営業をしていた嶋崎さん。
義理の父の手伝いで農業の世界に入った。
当時 農産物を売るという感覚に乏しい農業の現状に驚いたと言う。
(トップリバー 嶋崎秀樹社長)
「他の豪種では必ず営業がいる。
 営業のいない会社は無い。
 農業だけはいなかった。
 人材を育成しないと困るのではないか。」
会社設立とともに嶋崎さんが立ち上げたのが営業部。
6人の担当者が顧客の新規開拓からアフターサービスまで一手に担っている。
従来の生産者は農産物を主に農協に任せて顧客に販売してきた。
一方嶋崎さんの会社では営業担当者が顧客の外食産業やスーパーに出向いて直接契約。
安定的に供給する仕組みである。
取引先は70社に増えた。
営業担当の飯島毅さんがこの日向かったのは餃子のチェーン店。
年間約5トンのキャベツをおさめている。
仕入れ責任者が定期的に訪問して細かなニーズを探る。。
(餃子チェーン副社長)
「外葉が1枚2枚ついていた方が良い」
暑い季節はちょっとしたキズがあっても傷みやすいため
クッションの役割として外側の葉を残してほしいという要望だった。
飯島さんは取引先の声をすぐ生産現場に伝えた。
この日 大口の取引先である大手ファミリーレストランから新たな要望が寄せられた。
レタスはこれまでより柔らかい食感のものを供給してほしいと言うのである。
飯島さんは早速現場と相談。
その結果これまでより4日ほど早く収穫することにした。
現場にやってきたファミリーレストランの担当者。
要望通りのレタスになっているか確認した。
葉が薄くて柔らかい注文通りのレタスだった。
(サイゼリヤ 競売部 正垣将広青果担当部長)
「我々が欲しいレタスを理解してもらい
 それに向けて品種を選んだり造り方を変えてもらったり
 柔軟に前向きに対応してくれている。」
(トップリバー 営業部 飯島毅士さん)
「対面で話さないとわからないところもありますから
 まずそこから始めるのが重要。」
一方 大口顧客との直接取引には課題もある。
9月中旬台風18号が会社の畑を直撃。
収穫間近だったレタスが壊滅的な打撃を受け500万円の損害が出た。
社長の島崎さんは市場の3倍の価格でレタスをかき集めなんとか顧客に納めた。
いま嶋崎さんはこうしたリスクを減らそうと農地の分散化を図っている。
10月からは静岡県磐田市にも新たな農地を借りるなど安定供給きぃおう球につなげようとしている。
(トップリバー 嶋崎秀樹社長)
「お客さんが欲しいものを探して来たり
 毎日毎日のことだから調整する。
 そういうこと。
 その時代にあった時代に対応できる農業が生き残る。」
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