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EPAで注目! モンゴルのカシミヤ 

2016-10-30 07:30:00 | 報道/ニュース

10月7日 おはよう日本


今年6月 モンゴルと日本の間で経済連携協定EPAがスタートした。
今後10年以内にほぼすべての品目の関税が撤廃され
活発な貿易が期待されている。

モンゴル ウランバードルにある衣料品店。
中国や欧米など世界各地の観光客でにぎわっている。
店内に並ぶのはモンゴルが世界2位の生産量を誇るカシミヤ製品である。
特に人気なのがカシミヤ100%のコート。
高い品質と手ごろな値段で日本人にも人気である。
こうしたモンゴルのカシミヤコートは
6月のEPA発効で日本に輸出される際の関税が0になった.
日本への輸出増加を見込んで
モンゴルのカシミヤ工場には関西の会社から視察に訪れている。
(関西から来た経営者)
「結構いいものがある。
 世界ナンバーワンだと思います。」
しかしモンゴルのカシミヤメーカーには
高級なコートの材料となる繊細な生地を加工する技術はない。
実は生地の加工は大阪の会社に頼っているのである。
毛織物の産地 大阪泉大津市の会社である。
創業126年
ウールやカシミヤなど約10種類の天然毛織物の加工を手掛けている。
モンゴルのメーカーの目に留まったのは
100年近く続く熟練の技術である。
使うのは50年近く使われている機械。
ローラーに付いた無数の針で生地の糸を1本1本引っ搔いて毛羽立たせ
柔らかな手触りを生み出していく。
職人は糸のより方や部屋の湿度などをこまめにチェックして
ローラーを押し当てる強さを調整する。
(加工職人)
「しょっちゅう見ないといけない。
 もう難しい。」
社長の柴原正志さんは
安い海外製品に押されて地元の同業者が減るなかでも
熟練の技術を守り続けてきた。
(柴原正志社長)
「品質だけは絶対世界にも負けませんから
 それを残していく。」
こうした技術が見込まれて
モンゴルのカシミヤメーカーから直接取引の申し込みがあったのである。
大阪の会社の技術によって
モンゴルのメーカーは質の高いカシミヤのコートを完成させることができた。
5年後には去年の実績の10倍となる10万着のコートを生産して
世界トップのシェアを狙う。
(カシミヤメーカー ロウサン・アリウン副社長)
「大阪の技術を取り入れて
 世界と競争できるいいものを作りたい。」
カシミヤの委託加工を始めたことで
大阪の会社の業績は1割アップ。
EPA発効も後押しして
モンゴルのメーカーからは早くも来年以降の注文が入ってきている。
(柴原正志社長)
「最初は見本からスタートしたので
 これだけの量の仕事ができるとは考えなかった。
 もとどんどん深い関係
 量も増やさないと
 品質にしても向こうの望むものをこちらも努力してやっていかないと。」
モンゴルと大阪の熟練の技術で目指す世界一のカシミヤ。
EPAの発効でビジネスチャンスが広がっている。



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