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清水寺貫主 漢字で振り返る平成

2019-05-19 07:00:00 | 報道/ニュース

4月24日 おはよう日本


約1200年の歴史を持つ世界遺産 清水寺。
この清水寺の貫主を昭和63年の就任以来30年余りにわたって務めているのが森清範さん(78)である。
日本漢字能力検定協会による“今年の漢字”が始まったのは平成7年。
平成の時代
森さんの印象に特に残った漢字のひとつは“絆”だった。
東日本大震災が起きた平成23年に選ばれた漢字である。
「ここに“絆”という字がありますね。
 これは東日本大震災のときでしたね。
 これはやはり一時は大変 長い間みんなが絆 絆と言って
 いまだにおっしゃっているように思います。
 非常に印象的な字でしたね。
 基本的に我々は助け合わな
 支え合わな
 譲り合わなければ生きていけないようなそういう人間の純粋な心がわいてきた。
 そんな年ではないだろうか。
 そんなふうに思うのですね。
 ですからこの“絆”という字は大切にして私たちの生活の中においても重要なこと。」
阪神淡路大震災が起きた平成7年は“震”。
台風や地震など災害が相次いだ平成16年と30年は“災”。
命の大切さを考えさせられる漢字も少なくなかった。
そうしたなか森さんが平成の時代に希望を見出しているのが日本が戦争をしなかったということである。
「平成の時代 いろいろな災いがございました。
 けどね
 大切なことは戦争をしてこなかったということです 平成の時代。
 明治大正昭和ずっと戦争でしょう。
 戦争から戦争に日本は明け暮れていたんです。
 とこをが平成になってありがたいことに戦争をしなかった。
 これからも新しい年を迎えるについて戦争はしないと。
 戦争をしたら宗教も文化も哲学もそんなもの全く関係ないんです。
 ゼロになるんです。
 人が殺し合いをし国土を潰すんですよね。
 こんな恐ろしいことは何があってもしてはならないと
 私は新しい時代に向って申し上げたいですね。」
社会のあり方や人々の価値観が変化し続ける現代。
森さんはひとりひとりが心を見つめなおすことが大切だと考えている。
「新しい時代どういうふうに変化していくのか非常に難しいところだと思うんです。
 私の願いとしたら
 もっと私たちは人間の心というものをよくよく理解し
 心がすべての発信源なんです。
 ですからその心がどのようになっているのだろうかということの学びというものが私は必要だなと
 世の中どんどん変わっていくなかで
 機械化されていくなかで
 人間の心というのはどういうものだろうかと
 もういっぺん元に戻って学んでみるということが大切だと思うんです。」
平成の30年日本が戦争をしなかったことは大切なことだと振り返った森さん。
新しい時代に向けたキーワードを一文字で表すとしたら。
新元号「令和」が発表される前の3月半ば
森さんがあげたのは
「それは新しい時代は“ピース”
 和でしょうね。
 これはやはりみんなが和むということですね。
 “和”というのは和(あ)えるでしょう。
 和えるというのは和え物なんですよね。
 だから甘いものも酸っぱいものもみんな意見違いますわ。
 意見が違うけどそれがよって一つのハーモニーを醸し出すのが“和”なんですよ。
 おまえこれ言うな
 あれするな
 それで“和”ではないんです。
 お互いがみんな寄り集まって一つのものを作り上げていくというのが和え物ではないですかね。
 だから“和”ということですね。」

 


 

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