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選手支えるタッパー 決め手はタイミング

2019-05-28 07:00:00 | 報道/ニュース

5月8日 おはよう日本


“タッパー”は競泳のプールサイドで棒を持つ人たち。
視覚障害のクラスでは
選手にターンやゴールのタイミングをたたいて知らせるタッパーが欠かせない。
鷲尾拓実さん(22)。
Q.見ていると軽快にたたいていますけれどどれくらいの強さでたたいていますか。
(タッパー 鷲尾拓実さん)
「やっぱり気づいてもらわないと困るので強めに。」
鷲尾さんがタッパーを務める富田宇宙選手。
パラ競泳 視覚障害のクラスで400メートル自由形など3つのアジア記録を持ち
金メダルが期待されている。
二人が出会ったのは2年前。
日体大の大学院に進学した富田選手が水泳部に入部。
当時マネージャーだった鷲尾さんが突然タッパーを命じられた。
Q.最初にタッパーをやってくれと言われたときはどんな気持ちだったか。
(鷲尾拓実さん)
「何も知らない状態だったので不安がもちろん大きかった。
 若干ふるえながら
 こんなんでいいのかなみたいな感じでたたいたのをよく覚えている。」
最初は試行錯誤の連続。
模索したのはタイミングである。
選手は壁までの距離がわからないためタッピングが遅いとけがにつながる。
しかし逆に遅いとタイムをロスすることになってしまう。
どのタイミングでタッピングするかがカギを握る。
鷲尾さんは1日6時間におよぶ練習で
富田選手が1本泳ぐたびにタイミングを確認。
たどりついたのがラストひとかき。
タッピングした後 残り1かきで壁に着くタイミング。
するとスピードを最後のぎりぎりまで生かすことができる。
ただ泳法や体調によって変わるラスト1かきのタイミング。
鷲尾さんは富田選手の水を描くストロークの大きさや泳ぎが蛇行しているかなどを見て判断する。
(タッパー 鷲尾拓実さん)
「“今のたたき方どうですか”とか
 “今の良かったですか”というのを富田選手と話し合いながら今の形がある。
 一緒に練習してきたからこそ“最後は自分が”という思いがある。」
(富田宇宙選手)
「彼がやってくれれば
 それがいい結果でも悪い結果でも自分の結果として受け入れられる。
 ほかでは代えられない存在。」
目指すのは東京パラリンピックでの金メダル。
富田選手と一緒にさらなる成長を誓う。
(タッパー 鷲尾拓実さん)
「今以上のタッピングの技術だったり
 富田選手の泳ぎの改善点はまだまだあると思うので
 みんなが驚くようなパフォーマンスを一緒にできたらなと。」



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