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スウェーデン 独自の感染対策

2020-05-05 07:00:00 | 報道/ニュース

4月14日 NHKBS1「国際報道2020」


北欧のスウェーデンは新型コロナウィルス対策で
ヨーロッパの中でも厳しい外出制限をとってきた国々とは一線を画し
独自の路線で注目されている。
スウェーデンの対策
・50人以上集まる集会の禁止
・公共の場では一定の距離をとること
・仕事は家で行う
外出制限はしていない。

スウェーデンの首都ストックホルムは
ヨーロッパで数少ない日常が残る都市。
春の訪れを楽しむ大勢の市民の姿は
外出制限で静まり返った世界とは対照的である。
(市民)
「友人と日光浴に来ました。
 高齢者とは離れるようにしています。」
「消毒液を使う・手を洗う・握手はしない
 けれどそれ以外は普通の生活よ。」
レストランでは消毒液を置いたりカウンターの使用を禁止したりしているが
テーブル席は普段通り利用できる。
また小中学校についても休校にすれば社会的な影響が大きいとして
通常通り授業が続けられている。
感染対策の多くは1人1人の意識にゆだねられているのが実情だが
スウェーデンでは他の国のような感染の爆発的な拡大は起きていない。
ストックホルムで暮らすヘドマンさんとべリバルさん。
同じ製薬会社で働く2人は政府の呼びかけを受けて
在宅での仕事に切り替えたり
普段の行動にも気を配るようにしている。
(ヘドマンさん)
「外出しても人とは距離を空けるようにしています。
  大勢で集まることはしなくなりました。」
(べリバルさん)
「両親とも会っていません。
 会いたいけど高齢者なので感染するリスクがあるから。」
国が主導して高福祉社会を実現してきたスウェーデン。
ヘドマンさんたちは政府のやり方を支持していく考えを示している。
(ヘドマンさん)
「政府は多くの情報に基づいて適切な判断をすると思います。
 国民も自分で責任を持たなければ。」
スウェーデンの新型コロナウィルス対策の責任者は
こうした個人の責任ある行動で感染拡大を遅らせることが重要だと強調する。
(スウェーデン コロナ対策の責任者 テグネル氏)
「ウィルスの感染拡大をなるべく遅らせる戦略です。
 厳しいか緩いかが問題なのではなく
 スウェーデンで効果があるのかが問題なのです。」
しかし他の国と一線を画したこうした方針で感染拡大のスピードに対処できるのか。
感染者数の増加傾向が続くなか
今の対策では不十分だという指摘も少なくない。
(ウプサラ大学 オルセン教授)
「要請するだけではなく厳しく命令しなければなりません。
 パンデミックという異常事態には
 通常ではない対応が必要です。」

対策は分岐点に差し掛かっている。
スウェーデンで4月14日までに確認された感染者は10,948人。
3月末ごろから高齢者や移民のコミュニティーなどで急速に感染が広がり
今(4月14日時点)も増加傾向である。
同じ北欧で厳しい対策を続けてきたノルウェーやデンマークが感染拡大を抑え込みつつあるなか
世論も本当でこのままでよいのか疑心暗鬼になっている。
外出制限など強い措置が必要だという意見も出ている。
政府は
いまの方針に固執はせず
必要な場合には規制を強めることもありうると強調している。
前例のない事態の中
各国政府は手探りで対策を進めている。



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