goo blog サービス終了のお知らせ 

日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

タイ 大量失業の懸念 “生きるために闘う”

2020-05-27 07:00:05 | 報道/ニュース

5月6日 NHKBS1「国際報道2020」


タイでも非常事態宣言は延長されたが
新たな感染者数は減少傾向にあるとして
経済活動の制限が緩和された。
飲食店は仕切りを設けるといった対策を講じながら営業を再開している。
感染拡大に転じた場合には
タイ政府は再び営業を禁止することもあり得るとしている。
今後数か月間で失業者数は1,000万人まで増える恐れがあるという推計も出ている。
タイの人々はこうした厳しい状況下で奮闘している。

バンコクの中華街。
金を扱う店があちらこちらにあるが
どこの店も金を現金に換えようという人たちで混み合っている。
安全資産として金を求める動きが世界的に強まった4月。
タイでは
高値がついた金を換金しようという人たちの長い列ができた。
貯蓄の一部を金に換えておく習慣があるタイ。
店舗の営業禁止などの厳しい措置で収入を絶たれた人たちが
貯めていた金を現金に換えて
生活の糧にしているのである。
(金の取引会社 パサウォンCEO)
「多くの人が収入がないので仕方なく換金に来ています。
 勤務先が倒産するかどうなるか
 不安な人が多いです。」
金を売りに来たワサワットさん(49)。
(屋台経営 ワサワットさん)
「金を売って生活費にあてます。
 現金はほぼありません。」
4人家族のワサワットさんは
自宅近くの市場で地元風にアレンジしたタコ焼きやお寿司を売って生計を立てている。
しかし人出がなくなり赤字が続いたことから店を出せなくなった。
それからおよそ3週間。
新たな感染者数が減少傾向になり
街に人出が戻り始めたことから店を再開した。
食材は金を売って得た現金で調達した。
生活費や子どもの学費には十分ではないが
なんとか打開策を探っていきたいという。
(屋台経営 ワサワットさん)
「生きていかねばならないので闘い続けます。」
新たな事業を始めることで活路を見出そうという人たちもいる。
キティチャイさん(38)は
タイではおなじみの3輪タクシー トゥクトゥクの運転手たちとともに
外国人を対象にした観光ツアーを企画していた。
しかし3月に入り利用客はゼロに。
(ツアー企画会社経営 キティチャイさん)
「収入はゼロになりましたが
 従業員を失業させるわけにはいかなかったのです。」
そこで始めたのは荷物の運送である。
トゥクトゥクの特徴を生かし
大きめの小包など
2輪のバイクでは運べない量や大きさの荷物も
トラックより安い価格で請け負っている。
(トゥクトゥク運転手)
「気をつけて運転します。
 後ろの荷物に気を配ってスピードは出しません。」
観光ツアーの収入には遠く及ばないが
スタッフを1人も解雇することなしに事業は続けていきたいとしている。
(ツアー企画会社経営 キティチャイさん)
「努力している姿を従業員たちに見せたいです。」
通貨の暴落など
これまでも深刻な危機を乗り越えてきたタイの人たち。
新型コロナウィルスがもたらす未曽有の危機の中でも
生き残る道を
たくましく模索している。


コメント