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中国で暮らすアフリカ出身者 相次ぐ“差別受けた”訴え

2020-05-18 07:00:00 | 報道/ニュース

4月24日 NHKBS1「国際報道2020」


中国は経済活動の再開に乗り出したが
新型コロナウィルスへの強い警戒感は残っている。
そうしたなか
中国で暮らすアフリカの人たちが不当に隔離されるなど差別を受けたと相次いで訴えていて
中国とアフリカ諸国との間で外交問題に発展している。

中国南部の広州。
アフリカ出身者が多く住む“リトルアフリカ”と呼ばれる地域。
4月中旬 多くの店のシャッターは閉まり閑散としていた。
卸売市場が集まっていることから
中国製品を買い付けるアフリカのバイヤーが多く暮らし
かつてはにぎわっていた。
人影が消えた理由の1つに
ウィルス検査が実施され多くの人が隔離されたことがあると指摘されている。
新華社通信(4月14日)は
広州のアフリカ出身者すべてにあたる4,553人を対象に検査が行われ
そのうち111人から陽性反応が出たと伝えている。
地元では外国人の立ち入りを禁止する張り紙も。
ウィルスに感染したアフリカの人が出入りした飲食店で感染者が出たことなどから
“アフリカの人が感染を広めている”という噂が広まっているのである。
香港メディア(4月13日)は
アフリカの人がホテルに宿泊を断られ野宿しているとされる様子や
警察に拘束されている様子を伝えている。
アフリカの人からは“差別的な扱いを受けている”と訴えが相次いでいる。
長年 事業を営んできたマリ人の男性は
「アフリカの人々は全員検査を受けろと言われ
 隔離されている。
 私たちは中国の友人。
 こんなの間違っている。」
“陰性”の結果を受け隔離から解放されたというナイジェリア人は
「陰性だったのに借りていた家に入れてくれない。
 いま路上暮らしさ。
 食堂へ行っても追い払われ
 差別されてつらい。」
こうした事態にアフリカの国々は反発を強めている。
(ナイジェリア外相)
「中国に住むナイジェリア人と
 アフリカの人々の権利と尊厳が侵害された。」
ガーナ政府は
“アフリカ各国の大使が中国外務省に対して対応を求めた”と発表した。
中国政府は火消しに追われた。
(中国外務省 趙報道官 4月13日)
「中国は感染防止の家庭において
 いかなる差別的な行為にも反対する。
 中国とアフリカは良き友人で
 パートナーで
 兄弟である。」
そのうえで
“地元政府はアフリカ側の意見を聞き入れ外国人への健康管理措置を改善させている”としている。
ただアフリカの人からは
“隔離から解放されてもなお飲食店の出入りを拒否された”という声が聴かれる。
ウィルスの広まりを抑え込んだとされる中国で
感染は今も暗い影を落としている。


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