5月9日 NHK「おはよう日本」
九州一の繁華街 中州でも
新型コロナウィルスの感染拡大防止のため
多くの店が休業している。
いつ営業が再開できるのか見通せない中
この休みを転機にしようと
キャリアを見直す講座が開かれた。
福岡市博多区で開かれたキャリアプラン講座。
参加しているのは中州の飲食店で働く女性たち。
主催したのはスナックを経営するマユミさん(53)。
中州で生きて35年である。
中州には
ホステスに誇りを持っている女性ばかりではなく
その日暮らしで働く人も多いことに
問題意識を感じていた。
(口座を主催 マユミさん)
「中州一筋で頑張ってきたスタッフもいるし
そうじゃなくてダブルワークで
お金が足りなくて中州に入ってきてと。
そういうのが今 入り乱れての中州の現状。」
そんななか新型コロナウィルスが流行し
中州は静まり返った。
仕事がなくなった今だからこそ
自分のキャリアを見つめなおしてもらおうと
かねてから考えていた講座を開いた。
講座に参加したマキさん(31)。
中州で6年間働いてきた。
以前は保育士をしていたが
病気をして退職。
学習塾の事務と中洲での仕事を掛け持ちしていたが
新型コロナの影響でどちらもなくなった。
(マキさん)
「仕事もなければ
探そうとしてもないし
だからといって昼間の方でも求人とか見ても何も目星がつかないし
このままだったら生活はできない。」
(講師)
「こういう時をどう乗り越えていくか
その自分で自立していく方向が大事になってくる。」
講座では
接客業にこだわらず
中州での経験を生かせる仕事に目を向けるようアドバイスされた。
(マユミさん)
「人の話をしっかり聞く。
客に寄り添って話を聞いてきたのは
ものすごく強みだと思う。」
マキさんは講座を受けたあと
あらためて人と関わることが好きという自分の気持ちに気づき
もう一度保育士に挑戦しようと考え始めた。
(マキさん)
「だいぶ自分の中の気持ちが軽くなったというか
可能性が逆に飲み屋だけじゃないって
教えてもらったような気がします。
このコロナの間で成長できればいいなと
すごく思いました。」
講座を始めたマユミさん。
中州で働く女性の支援を続けていきたいとしている。
(口座を主催 マユミさん)
「厳しい時代になると思う。
彼女たちが一歩踏み出すきっかけを作ることができれば
それだけで十分かなと。」