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褒められる日を待とう

2020-05-21 07:00:07 | 編集手帳

4月28日 読売新聞「編集手帳」


保健の「保」という漢字の成り立ちについては、
先月も書いた。
「呆」はおむつをした赤ちゃん。
それを「人」が抱きあげる姿を示すものだと。
(白川静『常用字解(2版)』平凡社)

さらに「保」から「褒」が生まれている。
「衣」を上下に分け、
挟み込むと「褒」になる。
子を懐に抱いて衣服がふくらんだ様子を表し、
そんな愛情あふれる大人の姿が「褒める」の原点だという。

頑張りが褒められる日はいつ頃だろうか。
新型コロナウイルスの惨禍から自分自身はもとより、
周囲の大切な人を守ろうとする努力が続いている。

東京では発表される感染者数が、
2日続けて2桁にとどまった。
日曜、
月曜は低めに出る傾向があるとしても、
少し明るい気持ちになれる。
よし、
もうしばらく頑張ってみようと励みにする方は少なくないだろう。
緊急事態宣言は5月6日まで。
すでに解除は困難との見通しがささやかれているものの、
子供たちをいつ学校に送り出せるか、
閉めた店をいつ再開できるか、
一日も早い日常への復帰が国民一人一人の行動にかかることに変わりはない。

くじけないで、
褒められる日を待とう。


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