箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

過去を語る

2018年03月25日 12時23分12秒 | 教育・子育てあれこれ




桜のつぼみが大きくふくらみ、いまにも花が開きそうです。

桜といえば、卒業式・入学式。


卒業式や入学式のとき、小中学生やその関係者がよく言う言葉に、「明日を夢みて」とか「未来を見据えて」かあります。

しかし、わたしはそのことにあまり意味を見いだしません。

だから、式辞でもほとんどそういう言葉は使いません。

なぜなら、未来とはまだ何もないゼロの状態だからです。

それよりも、わたしは過去にこそ意味があると思います。

だから、卒業式のときなどには、中学3年間を振り返る話をするのです。

親御さんもそうではないでしょうか。

楽しいことも、苦しいこともあったけれど、いまわが子がこんなに成長してくれた。

過去をかえりみて、いまがあることを感じるからこそ、涙するのです。

過去には意味を見つけることができます。

でも、未来ほどあやふやで、あてにできないことはないのです。

いくら人工知能が発達したとしても、人間の知識がどれほど素晴らしいとしても、人間はそれほど先まで見通せるとは思わないからです。

だから、私は、節目の機会では、生徒たちに過去を語ります。