箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

初めて出席できた卒業式

2018年03月03日 16時47分40秒 | 教育・子育てあれこれ


本日は、クラーク記念国際高等学校の卒業式が、芦屋ルナホールで開催されました。

箕面三中の卒業生が、この高校を卒業するので出席してきました。

その子は、私と入れ違いに2015年3月に箕面三中を卒業していった男子生徒ですが、三中を訪ねてきたことがあるので、私も知っている生徒です。


この学校の4クラスの生徒114名のなかには、中学時代に学校に来るのが容易ではなかった生徒もいます。

ですから、高等学校卒業の感激もひとしおです。


ある女子生徒が、式のなかで「感謝をこめて」の言葉を述べました。

その子は小学校5年生のときに、突然学校に行けなくなりました。

起きれず、学校に行けない日が続きました。

中学2年生のときに、初めて病気の診断を受けたのです。

進路先をクラークに決め、不安な気持ちで迎えた高校の入学式。

彼女に声をかけてくれた生徒がいました。


その言葉かけを受けて、
「うれしかった。話しかけてくれたその元気さに、私はどれだけ勇気づけられたことか。あなたのおかげで、私はがんばってみようと思えた。

文化祭も体育祭も出れたし、修学旅行にも行けました。

初めて出られた卒業式。

今日のこの日を迎えることができたのは、先生そしてお父さん・お母さんのおかげです。」



この言葉を、私は涙しながら聴いていました。



いま、ここで卒業式を迎えることができる、それぞれの生徒たちの喜びが、私にも伝わってきました。

クラーク記念国際高等学校芦屋キャンパスの校歌に、次の歌詞があります。

「なくしたものを 数えるより

今ある力 よせ集めて

歩き出す

それが自由 それが自由 私の道 ♪♪ 」


高等学校の卒業式には珍しい、教職員と生徒の距離が近く、保護者の人と関係者全員で卒業の喜びを共有できる卒業式でした。