箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

たしかに生きている

2019年01月11日 11時49分48秒 | 教育・子育てあれこれ




「ボヘミアンラプソディー」の映画が、ヒットしています。

映画館には、わたしと同世代の人が多かったと思いましたが、なかには若い世代の人たちも観に来ていました。

つまり、ボヘミアンラプソディーの映画は、クィーンというバンドを知らない若い世代からも支持されています。

私は、フレディ・マーキュリーの生き方から、「このアーティストは、その時代をたしかに生きた」という印象を、クィーンを知らない世代にも与えているからだと考えます。



私たちが生きていく上では、「評価」がついてまわります。

背があの人よりも高い・低い、テストの点数があの子より高い・低い、私よりあの人の方がたくさんの貯金をもっている。

これらの数値になるもので、比較が生まれます。

しかし、これらは人の一部分を切り取った「条件」にすぎないのです。

そもそも、人の本質や価値は比較できないものです。

いいことも、よくないことも、すべてひっくるめて、「さあ、あなたはどうするか」と問われている。

だから、あなたはあなたで、あきらめず、投げ出さず、精一杯生きる。

そのなかには、「こんなに精一杯やったのに、結果が出せなかった」と、嘆く人もいますが、努力だけで結果を出せるものではないのです。

そのときの運や巡り合わせもあります。

だから、いまできることに精一杯励めばいい。

自分に都合のいいことばかりが起こってくれるなら、生きていくことだけならば簡単かもしれません。

逆に、困難や辛いことが起こっても、たしかに生きている人は、向き合おうとします。

その意思や態度だけでも、すごい力を与えられた存在なのです。