3学期が始まりました。
冬休みが明けて、生徒たちが校舎に戻ってきました。
体育館で、始業式を行いました。
私からの式辞は、「過去でも変えることができる」という内容で、本日配付の学校だよりに載せていますので、お読みください。
式辞のあと、表彰伝達と生徒指導担当からの話がありました。
さて、2019年が明けましたが、学級担任は概ね学年の締めの学期なので、しっかり過ごすようにという話を生徒たちにします。
とくに2年生は、3年生につながる学期だから大切にしなさいと、自覚を促します。
私も同感です。
ただ、私は今という時代を俯瞰して、学校教育全体という視点で考えていることを、ここで紹介します。
さて、これからの学校教育を展望するにも、ある程度は時代の流れを読むことが必要になります。
今の時代、教科の学力をつけることはもちろん必要ですが、さらには対話できる力を学校教育で身につけることが必要であるということが、私の考えです。
今、どうしても踏まえておかなければならない世界的な潮流がIT革命です。
インターネットが普及し始めた当初、人びとはIT(情報技術)は、多くの人に情報をいきわたらせることができるという利点を考えていました。
しかし、SNSは、「炎上」に示されるように、他者を攻撃したり、貶めたり、人びとの不満を増幅させて、人びとからつながりをなくす方向にはたらくという弊害が出てきています。
差別を助長する書き込みもあります。
また、インターネットは、人びとの思想や考えを誘導する情報を拡散する道具にもなり得ます。
このように、インターネットのマイナス面が大きな問題となってきました。
ても、そもそも人間は一人ひとり違うからこそ、対話をして、集団の共感を獲得して生きていくはずなのです。
学校教育の分野では、さまざまなな考えや意見をもつ子どもたちが対話することにより、「みんな、これでいこうよ」という合意ができていく過程を学ぶことができます。
将来、価値観や文化の違う人とも共生していく地道な積み上げをいとわない人に育っていってほしいのです。
学校には多様な生徒がいて、一人ひとりにちがいがあります。
だからこそ、学校生活はたいへんなこともありますが、おもしろいこともあるのです。
集団で生活を共にする、その中で行う対話の価値や方法は、将来社会に出ていく三中生にぜひとも身につけてほしいと思います。