Miaou:猫と一緒にフランス語

長い道のりを猫と共に行きつ戻りつ

「世界が食べられなくなる日」をとうとう観ました

2013-09-29 22:02:43 | 映画
世界が食べられなくなる日
原題は「Tous Cobayes?」(「みんなモルモットなの?」)です。


2009年、フランスのカーン大学の分子生物学者セラリーニ教授がある実験を秘密裏に行いました。
その内容はラットの餌に遺伝子組み換えトウモロコシ、農薬(ラウンドアップ)を数通りの組み合わせで混ぜて、2年間与え続けるというものです。
その結果をまとめた本が「Tous Cobayes!」(「みんなモルモットだよ!」)です。


りんごを切ってみたら、骸骨が浮き上がってくるなんて・・・

この映画はこの本を元にして、遺伝子組み換え作物や農薬の人体に対する悪影響への警鐘を鳴らし、また放射性物質の危険性も併せて訴えているドキュメンタリー映画です。

映画の舞台は主にセラリーニ教授の実験ラボ、フランスの農場、そして日本の福島県や反原発のデモ行進です。

遺伝子組み換え作物の種子や殺虫剤を世界的に販売している会社も、もちろんラットによる動物実験は行っています。
ただしたったの3カ月。
たった3カ月の実験ではラット悪い影響は出ないそうで、それをもって「安全宣言」をしていたのですね。
企業の利益を邪魔しないような実験結果が出るような実験しかしない。
ネガティブな結果が出る前に実験を終了していての安全宣言です。

遺伝子組み換え作物も農薬も放射能も長い時間にわたって人間にどのような影響がでるのか、だれも確かなことは言えない、今どうなっているのか、これからどうなるのか、みながモルモットとなってこの結果を導き出すのでしょう。


農薬に負けない農作物があれば、除草剤だって殺虫剤だって多量に散布することができます。
作業と収穫の効率化には大いに改善されます。
遺伝子組み換えされた種子から育った農作物、除草剤と殺虫剤の噴霧を軽くクリアして収穫された農作物は、虫食いもなく、形よく味もよいのでしょう。
しかし体にゼロ影響なわけはないのです。

今、放射性物質が大気中に海洋中に出ています。見えないし匂わないに聞こえないし、熱くも冷たくもありません。でも、放射性物質による影響は長い時間にわたって人間に害を与えます。

みんながモルモットなのです。



ところで、仏検の勉強をしているときに、さまざまな略語を覚えました。
今は忘れているものも多いですが(汗)

例えばONUはOrganisation des Nations Uniesは国連だったり、FMIはFonds Monétaire International(=IMF国際通貨基金)だったり。
そんな略語の中にOGMというものがありました。オージェーエムと読みます。Organisme Génétiquement Modifié(遺伝子組み換え作物)です。
なんか、異色でした。国連とか世界保健機関とか、紀元前紀元後とかこれは英語でも覚えた記憶があります。
でも遺伝子組み換え作物って?いくらフランスが農業国で食料自給率が高い(資料にもよりますが110%~140%)からと言っても、何か唐突な感じがしていました。だから印象深く残っています
オージェエム、不定冠詞がついて発音すると、デゾージェーエム(笑?)

しかし、農業国であるからこそ、農薬や遺伝子組み換え種子に対して関心が高いのでしょう、だからきっとOGMは日常的に新聞や雑誌に出てくる略語なのかもしれません。だから仏検対策でも「覚えておくべき」リスト入りしたのでしょう。









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