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私はキリスト教信者ではないし、ピエール神父の活動にとりわけ関心を寄せていたわけではありません。
彼のことは、フランス人がもっとも好きなフランス人ランキングで常に1位を取っていた人、ということで知っていただけです。
インターネットでお葬式(葬儀ミサっていうのかな?)の中継があるというので、1時間40分ほど、じっ~~と見ていました。
そこには、シラク大統領や、ドゥ・ヴィルパン首相、今年の大統領選の候補サルコジ氏、名前は分からないけどフランスのニュースでよく出てくる政治家の顔顔・・・、そして俳優ジャン・レノもいました。
ノートル・ダム寺院といえば、わたしにとっては観光名所。
寺院にはガルグィユ(gargouille)っていう怪物の彫刻がパリの街を睨んでる、ってフランス語の先生が説明してくれたっけなぁ~~~程度のものです。
そこが、本来の大聖堂としての役目を果たしているのを初めて見ました。
そして、わたしには初めてのキリスト教のお葬式、それも大規模なお葬式見学だったのです。
人が一杯で、中に入りれない人々は大聖堂の周りに集まり、大きなスクリーンに映し出される葬儀の内容をじっと見守り、一緒に祈り、歌い、時には拍手もしていました。
フランスで、葬儀中に拍手が起こるのは珍しいことだ、と中継を解説している人が言ってました。
中で行われることすべてが「へぇ」と思ってみるものばかり。
映画などでチラッとみたことはあるけど...
最初に驚いたことは、ピエール神父の棺が大聖堂の床にじかに置かれたこと。
白い花に囲まれた台なんてなかったんですよね。
キリスト教のお葬式ってこうなの?と思いつつ続きをみていたら、どうもこれはピエール神父のご遺志らしいです。
大げさにしないでほしかったのだそうです。
そういえば、彼が作った慈善団体「エマウス」の代表が「このような形の葬儀は彼の虚栄心や名誉を求める心から行うものではない」と言っていたような・・・・(イマイチ自信ないけどね)
でも、葬儀ミサを仕切ったのはパリの大司教さまだし、追悼の言葉はリヨンの、ええとキリスト教の役職(?)のヒエラルキーはよく分からないのですが、とにかく、リヨンのキリスト教のえらい人が述べたのだそうです。
まだまだ、教会関係のえらい司教さまやらがミサに参加されていましたよ。
日本で言えば、法隆寺と薬師寺、延暦寺と東大寺のお坊さんが築地本願寺で、ある1人の人の葬儀をあげているようなものなんでしょうねぇ。
そこに、政治家も芸能人も作家もスポーツ選手も集まり、一般の人も遠巻きに見守るということですよ。
日本でそこまれされる人って誰?
というか、もっとも好ましい日本人として1位に挙がる人って誰なんでしょう?
ピエール神父のような、そういう人が1位に挙がることは、きっとないでしょうね。
ミスター・ジャイアンツ氏でしょうか?