不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

CubとSRと

ただの日記

一社だけなら倒産させるだろうけど・・・。

2021年10月10日 | 心の持ち様
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)10月9日(土曜日)
通巻第7077号  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 恒大集団、11日に倒産手続き開始か。新力集団株は87%の崩落
  中国の若者の失業率は15・3%と公式に発表
***************************************

 中国国家統計局の「公式」な数字で、失業率は全国平均が5・1%
 とくに16歳から24歳までの若者は7人に一人が失業中(15・3%となる)と発表された。
 中国国家統計局は嘘の殿堂だが、その宣伝数字すら、これほど悪性である。

 中国国家統計局は1952年に国務院直属として設立され、GDP統計、国勢調査などを担うが、地方政府幹部が「成績を上げる」目的で、出鱈目な報告数字を賄賂と一緒に提出するため「汚職の伏魔殿」として悪名を馳せる。
 2016年1月に失脚した王保安局長(当時)は、愛人と海外逃亡の寸前に逮捕された。裁判で無期懲役、1億5300万元(邦貨換算で26億円)の現金・預金が没収された。(現在の統計局長は寧吉吉)。

 コロナ災禍以来、外国人の取材の範囲が制限されており、裏路地の風景を撮影した報道が少ないが、建築工事が中断している脇の空地にテント村が方々で出現している。都会へ流れ込んで工事現場の職にあぶれた人々が、勝手にテントを張って暮らしている。

 倒産の噂が絶えない恒大集団は、八月から連続的に社債償還が出来ず、デフォルトを連続させてきた。10月11日の連休明けに「整理」に入ると観測されている。

 中国国慶節の連休では、一部の観光地にツアー客が戻ったが、買い物は例年の半分以下、全体の消費も落ち込んだ。モノを買わない、いや、モノを買うカネが尽きたというのが真相に近いようだ。

 上海を基盤とする新力集団も年初来の株価は87%の下落ぶりで、負債総額は2兆4600億ドル(27兆円、ちなみに恒大は33兆円)となった。
誰がどう見ても「お仕舞い」ではないのか。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 「もう終わり」、「もう破滅」と言われ続けて早や十年。
 でも見渡す限りの、建設途上で放置された幽霊都市が新聞の紙面を飾り出しても「中国経済は揺るがない」と言うことなのか、いつの間にか(日本では)新聞もテレビも騒がなくなった。
 と思ったら、今年になった頃からか、「恒大集団」の名前が時々見られるようになったんだけど・・・。

 当然のことながら、政権を掌握している者が、政敵の下支えになっているグループを助けるはずがない。そんな甘いことをやっていたら必ず恩をあだで返される。生き死にが掛かっているのだから、その瞬間は「国家」のことなど誰も考えない。
 資本主義の世界だってそうだけれど、社会主義の世界では却ってここぞとばかりに潰しに掛かる。資本主義社会の数十倍、数百倍の力で徹底的にやる。それこそあの戦闘機の名前と同じく、殲滅するまでやる。虐殺やどころじゃない。「殲滅(滅ぼし尽くす)」だ。卑近なところで言い換えると、これ幸いと行われる「総括」というやつだ。
 何故って、それが社会主義革命を正しく遂行する唯一の方法なのだから。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする