CubとSRと

ただの日記

喧しいバイク

2022年06月27日 | 日々の暮らし
 6月12日(日)の続き。
 いつもの通り、北野町に入る手前でトアロードを南下したら、何となく喧しいバイクと前後して走ることになった。喧しいと言っても違法改造して喧しくなったのではなく、元々の小排気量故の喧しさ。苛立ちを誘うけたたましさではない。

 スポーツタイプのバイクみたいだが、タイヤが異常に細い。ピンクナンバーだったから100cc以上はあるんだろうが、これまでに見掛けた中でここまで細いタイヤのバイクはなかった。
 乗ってる人がデカいのか?そのせいで細く見えるのか?
 そうでないことは景色の物差しの中ですぐわかる。

 こんなバイクはホンダくらいしか作ってないだろうが、と思いながら近づいてみる。タンクに「Kawasaki」の文字が見えた。

 そうだ、カワサキのバイクって、初めは「メイハツ」って言ってたんだったよな。明石発動機。
 後にメグロと合併してカワサキになり、「漢カワサキ」、と称賛されて大排気量バイクばかりが目立っているが、元々は小排気量のバイクが中心だったんだ。
 目の前のバイクはそんな昔のモノじゃないけれど、それでも二十数年以上前のモノ。取り敢えずは「本来のカワサキのバイク」、ということか。間違いなくレストアしたバイクだ。

 うまい具合に並んだので「珍しいバイクですね」と声をかけてみた。
 何でも入院していて、やっと回復、退院した、それでリハビリのために倉庫に放り込んだままにしていたのを引っ張り出し、修復して乗り始めたところなんだ、とか。

 そう言われて能く見ると、二十年以上前のバイク。
 乗っている人も、フルフェイスのヘルメットの間から見える顔の顎には八割方白くなったひげが伸ばされていた。同年代(七十前後)なのかもしれない。
 あちらもカブの黄色ナンバーを見て「そう言えばカブも70ccなんてのがあったんですね。ナンバー見て思い出しました」と言っている。
 70ccだと思われているのかもしれない。

 信号で二度ほど停まり、そのたびに少し言葉を交わしたが高架を潜ったところで右折、走り去っていった。こちらはそのまま直進、パンを買いに行く。

 長期入院の後、リハビリが必要だが、いきなり自転車というより、小排気量のバイクで、まずはバランス感覚を思い出していく。バイクなら体力が落ちていることを意識せずとも乗ることができるし、それがやり直せるという自信にもつながるだろうから、この方が良いんじゃないかな、と、ふと思った。
コメント
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