CubとSRと

ただの日記

メモ書き その1 「気持ちの良い空」

2022年08月04日 | 日々の暮らし
 22日(金)は、雨ももう大丈夫ということで、SRで買い物に出た。
 と言っても、買う予定の物は僅か。
 土生姜とコーヒーフィルター。あとは気分次第、成り行き任せ。

 バス道へ出て、折れ、丁字(ていじ)路に向かう。真正面に入道雲が見える。
 入道雲と言えるほど迫力のある姿ではない。小坊主程度。
 でも、彼の名誉のために書いておくと、小さいながらも光を強く反射するその姿は、確かに夏空の入道雲。
 ただ、雨を降らせるような崩れ方をするのは、まだ5~6時間先のことだろう。

 夏空の入道雲はエネルギーに満ちた何とも力強い形をしていて、こちらも力が湧いてくるような気がするものだが、発達し切っていきなり上辺が水平に崩れ、金床雲と呼ばれる陰気な暗灰色の全く立体感のない雲になると、もういけない。
 「まずいぞ、これはまずい」と慌てながらも雨宿りの場所を探すのだが、そういう時は見晴らしの良い景色の中を気持ちよく走っている最中だから、そんな都合の良い場所なんて、まずない。
 そして急に冷たい風が吹き、ぽつりと雨粒が顔に当ったような気がする。

 いきなり大粒の雨が顔に当たれば、更に慌てて雨具を着る場所を探すのだが、ヘルメットのシールドに二、三滴着いただけで、気のせいかと思わせるように一旦止んだりすると、その機を逸してしまい、えらいことになる。

 まあ、入道雲が見る見るうちに大きくなって金床雲になったとしても、その頃には夕暮れが近づいて、雲も何となく弱まって夕闇に溶け込んでいってしまったりするのだが。

 
 ダム湖の駐車場に近づいた辺りから、何か 雨粒が当たるような僅かな感触があった。
 「気のせい」と思い込もうとしながら、進行方向の上空を見る。濃い灰色の雲が流れている。
 降るかもしれない。「引き返すなら今しかない」。
 そう思いながら、いつものことながらその厚い雲の下の、雨雲の攻勢に抗おうとしているような青空を信じようとする。そして大概は雨に降られる。

 で、この時も「先の方は青空が見える。まだ分からない」、と。
 結局、御坂(みさか)あたりまでの十数分間、何度シールドを拭ったことか。
 幸い、以降は青空が雨雲に勝った。

 道の駅で野菜を千円足らず、買った。
 いつもの通り「千円になったらもう一つポイントが付くんですけど」、と言われる。
 「いや、これで結構です」と清算をする。

 買ったものを手持ちの袋に入れて、十数歩のところに停めているSRに向かいながら、「あ、土生姜、忘れた」。
 珍しく「いや、今日はこれで」と即答したのに。生姜を買ったら間違いなく千円超えるのに。今日の目的の大半は「土生姜を買うこと」だったのに。

 断った端から生姜一個持って「さっき買ったのと併せられますか?」と聞く。快く応じてくれたけれど、昔なら恥ずかしくて絶対言えなかったことだ。
厚顔。いや、老顔。

 この日は往きの僅かな雨を除けば、久しぶりに何とも気持ちの良い空の下に居られた。やっぱりこんな日はバイクがいい。  
 
コメント
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