(読者の声1)日本とイスラエルの歴史的友好
パレスチナ問題に関して、反ユダヤ論があるが日本人は歴史的に親ユダヤである。
それは日露戦争の国家存亡の危機にあたりユダヤ人から天佑神助とも云うべき戦費の支援(外債購入)を受けたからで、これは明治大帝が深く感謝され代表者のシフ氏に勲一等旭日大綬章を授与している。これが日本人の基本姿勢だ。
現代ではイスラエルは西側にとって国際政治の観点から中東唯一の価値観を同じにする国なので重要である。日本は戦後独立を回復するとすぐにイスラエルを承認している。
アラブにとってのイスラエルは内外政治問題解決の道具である。中朝露に攻撃される日本と似ている。イランはおそらく周辺スンニー派諸国の敵意をかわすための道具と見ているのだろう。スンニーは、シーア(イラン)はイスラムではないとまでいっている。他のスンニー諸国も反イスラエルだが、パレスチナ人を受入れる気は無い。それが、ヨルダンが国内のパレスチナ難民に国を奪われるのを恐れて弾圧した黒い九月事件だ。シリア国境に逃げてきた難民を迎えたのはシリア軍の戦車だった。
こうした状況を理解するのに役立つ例え話が「互いにかみ合う犬たちもイスラエルという狐を放つと一斉に追いかける」である。
今度のハマス軍閥のイスラエル攻撃では、ハマスの兵士は国籍関係なく見境なく老若男女、幼児まで殺している。
これでは狂犬と同じである。殺される方にとっては殺すか殺されるかしかない。目的が手段を正当化するのではなく、手段が目的を正当化する。
そしてパレスチナの軍閥指導者は大金持ちで安全な国外にいる。
手先に使われる若者は彼等の道具に過ぎない。まさに中世イランのイスマイリ派が青年に麻薬を飲ませて刺客に使った暗殺教団の故事に似ている。
(落合道夫)
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023)12月6日(水曜日)
通巻第8037号 より
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「所詮ユダヤ人、金もうけのためなら何でもする。それを恩義に感じるなんて。明治のころから日本は甘ちゃんだったんだな」、という声が聞こえてきそうです。
確かにそんな甘ちゃんだったからこそ、今になっても「南京事件」とか「慰安婦問題」「徴用工問題」等で謝罪や賠償を要求され続けている。
でも、だからと言って狡すっからい国民性になろうと精進(?)を続けたら、狡すっからい世界に肩を並べることができるか。二周も三周も遅れているんだからまず無理だろうし、そこまでして「狡すっからさ」なんて手に入れるべきものなんだろうか。
それよりも日露戦争時、ロシア兵として戦ったユダヤ人、元歯科医のトルン・ペルドールが日本での捕虜生活の中で愛国心に目覚め、「イスラエル建国の父」として敬愛されるようになったこと、そこに日本という国が大きな影響を与えていたことなどの方をこそ、見るべきではないか。