前回、選挙の時に子供たちがお小遣いをもらって「選挙運動」(?)をしていたことを書いたのですが、「アレッ、学校は?」と思われた方も多かったのではないでしょうか。(そうでもないか・・・) 実はこの国、所にもよりますがソフィア周辺やここペルニックでは11月6日に正式にウチリシュテ(日本で言う小中学校)が始まりました。だから子供たちはそれまでほとんど何もすることがなく、アルバイトでもしていたわけです。なぜ?と、子供たちに聞くと、
先生の給料が安すぎるのでストが続いていたのでした。最近では首都ソフィアに行けば600~700レバ(日本円で4万8千円~5万6千円くらい)はもらえる仕事が結構あるといいます。外国に行けば月1000ユーロ(つまり2000レバ)くらいの収入は単純労働(たとえば家政婦やオリーブの収穫)でももらえるとか。でも、今までのブルガリアの学校の先生たち給料は300レバ(=約2万4千円)だったそうです。ええ~っ!?!? それってちょっと安すぎじゃないのォ~??と思ってしまいます。日本でも公立の学校の先生は公務員、決して高給ではないとは思いますが、でも、300レバは安すぎるよなァ~。
しかも、その先生たちの要求は「すぐに700レバに上げろ!!」というもので「段階的に700レバにしていく」という政府の方針は受け入れられない、ということで今の今までストが長びいてしまったそうです。そういえば新学期が始まるはずの9月15日の数日前から、うちの近所のデヴェトト・ウチリシュテ(第九学校)は、古い窓をバリンバリン割り落として、新しいアルミサッシを入れる工事を始めました。これじゃあ、新学期に間に合わないだろうに、と思っていましたが、そんなことよりも古い窓のままでも先生も生徒も死なないんだから先生たちの給料にまわしてあげたら・・・
それにしてもかわいそうなのは当の子供たち。5月後半にはもう試験が終わって夏休みっぽくなり、正式には6月15日から夏休み。そして何と9月14日までの3ヶ月、ちょっと宿題が出るくらいで何の勉強もナシ!! その上、今年は先生たちのストのせいで新学期、即また休み・・・ いったい今年は何ヶ月休んだんだ? 今年新入生になった子達なんていつまでたっても勉強が始まらない・・・ タダでさえ、日本に比べると、普段学校があるときでも午前か午後、半日しか授業がないのに・・・ 絶対、すべての履修科目、終わらないよね~。これって超ゆとり教育!? ホント、どうすんのかな??
でも、子供たちは学校がないのがウレシそう。うちと同じブロック(アパートの建物)の子供たちは夜10時半くらいまで外でワーワー騒いで遊んでました。すぐに学校生活に戻れるのかなァ? 今日も学校の前を通りかかりましたが、なんだかひっそり・・・ ホントにやってんのかなあ・・・
それでも今日もニコニコ、「アズナム・スィチコ(全部知ってるモン)!!」という言葉を繰り返しています。ウ~ム、どこから来るのかな・・・この自信。