極暑の日々が続く庶民の町、リューリン・・・ からマフィアタウンとして有名な(?)ディアナバ区へウチのムルティプラちゃんを走らせていました。その日は朝からけっこう忙しくってモォ~っ!!! と、道の途中でちょっとしたくぼみにガツンっ!! そしてその後・・・ あれっ!!! クラッチが切れない!! 幸いローには入ったのでハザードを出しながら近くの友人宅のそばにまで何とかたどり着きました。そういえばクラッチがな~んかイヤ~な音立ててたもんネ。でもどうした? いつもの修理工ボイコに泣きつきました。
電話で様子を話し、どこにいるかを伝え、どうしても車を使わないといけないのでできるだけ速く修理して欲しいから「プトナ・ポーモシュト(ブルガリア語でレッカーのこと)」を呼んで引き上げてくれ、と頼むと、「ローで走れるんだな? そっちに行くからしばらく待ってて」とのこと。あァ~、また修理費がトぶ~(涙)
しばらく待っていると現われたボイコ。「じゃあ、ボクの乗ってきた車を運転して付いて来なよっ!!」と、クラッチの切れないムルティプラちゃんにひらりと飛び乗ります。ちょ、ちょっと、ボイコ!! どうすんの?と見ていると、(教習所で習う踏み切り脱出の要領で走り出して)なるべく止まらないように細い道をくねくね走った後、信号の少ない大通りから「オコロブラステン・プット(外環道)」に入って行きます。それもガンガン飛ばして!! えええ~っ!!? 80キロ以上出てるところもあったから確実にギアチェンジしてます!! ちょっとすごすぎ~!! 後ろから健全な(?)車で追いかけても追いつかないヨ~っ!! ヴォーってちょっと速すぎない? いつの間にか見えなくなるほど引き離されてしまいました・・・(もちろん修理工場がどこかを知っているので問題はないんだけど・・・)
まァ、バイクではレースなんかでクラッチを使わずにシフトっーのは聞いたことあるけど、車でもできるの?とボイコに聞くと、「シフトアップのときは真ん中ぐらいの回転数の時によーく聞いてると音が変わるタイミングがあるからそこでアクセルを少し緩めてすばやく入れるんだ。シフトダウンのときはちょっとめんどくさいけど少しアクセルをあおってやるとできるよ。」との事・・・ う~む、なんかマンガみたい。「サーOットの狼」とか「グラXプリの鷹」とか何かそんなマンガにあったかな?と思って調べたら、「カウンタック」の8巻ででてた・・・ でも、ウチのムルティプラちゃんでやるっつーのはねぇーっ!! それも自分で「自己責任」でやるならともかく、お客様の車で・・・ でも、「レッカーは出払ってるし、第一40レバ以上かかるぞ。それなら乗ってきた車のガソリン代だけでみんなハッピーになるんだからいいだろ?!」とボイコ・・・
結局はクラッチのワイヤーが切れていたのが原因で、100レバ払ってすぐ直ったウチのムルティプラちゃん。でも調整がイマイチだったらしく、またもやクラッチ切れず!! で、仕方なくボイコに教えられたとおり(ボイコに電話すると、「交通量が少なくなってる時間ならこの前教えた方法で来れるだろ?」と言われてしまい・・・)クラッチを使わずに運転・・・ よーくエンジン音を聞いて、一瞬のギアチェーン時の瞬間を逃さずガンッ!! ふえ~ 何とかボイコのところまでたどり着きました。今度は調整をタダでやってくれたボイコ。その後はまァまァ大丈夫です。クラッチの感覚がずいぶん変わっちゃったけど・・・
もうこのノリは、マンガ的には「浦安鉄筋家族」の小鉄の父ちゃん・・・ タクシードライバーだけどどーにでも何とかするっていう・・・ あっ、高速で自転車引っ張ったりはしませんよ~!!!
毎度? 浦安鉄筋家族 Part1 sub 「アドベンチャーファミリー/行徳を越えて」