ターニャおばあちゃんに呼び出されたある日。そこには彼女のうちの近所に住むフリスティンカおばあちゃんも来ていました。ちょうどお昼頃ということで軽いランチが出されました。ターニャお手製の「ピトカ」です。
「ピトカ」は、手作りのものやアラブ料理の平たいものなどのパンっぽいもの(日本人のワタシにはそう見える)の総称です。今回のターニャのは、上に麻の実、ケシの実、ひまわりやかぼちゃの種を散らしたオリジナル!! そしてブルガリア人のソールフード、おなじみの白チーズ「シレネ」と・・・ 「あ~、あとフリスティンカのつくったコレよっ!!」と、これまたおなじみのハーブソルト、時々このブログにも登場する「シャレナ・ソル」が出てきました。(今まで当ブログでは「シャーレン・ソル」と表記してたかも・・・ でも、「ソル」(塩)は女性形なので「シャレナ」が正解ですネ。)
このハーブソルト、ブルガリアのスーパー、食料品店ならどっ・・・こでも売られています。この風味と味がブルガリア人は大大だ~い好きっ!! でも、これって手作り? 聞くとフリスティンカはよく自分でつくるんだとか。食べてみると・・・ ふ~む、さすがにドマーシュナ(お手製)はスーパーで売ってるのとは全然味が違う!! とても鮮烈です!! うむむ? 何か山椒に似た感じの香りもするような・・・ ブルガリアの料理サイトによると基本になるレシピはこちら。彼女のレシピも基本的に「基本に忠実」。彼女によると、「チューブリッツァとスミンドゥフとチェルベン・ピペル・スラダクと塩が基本。あと、かぼちゃを料理した時に出る種を取っておいて砕いて入れるといいワヨ!!」 へぇ~!! ベースになるチューブリッツァはブルガリア人の心の味には必ず入るハーブで、英語だとサヴォイとか言います。そしてスウィートパプリカの粉。それにスミンドゥフというハーブが入っているらしいけど、それって何? 調べてみるとフェヌグリークというハーブで、インドの方ではカレー用のスパイスでガラムマサラに入ってたりする、腎臓や胃にいいらしい!! あと、バストアップに効果がある、っていう話もあるのよね・・・(アラフィフのワタシにはいまさら、かなぁ・・・)
もちろん自宅のお庭で育てたハーブを乾燥させて・・・というのがベストですが、フリスティンカいわく、「あー、カウフランド(スーパー)で売ってるのでも十分よっ!」との事。自分で調合すれば好みで配合を変えたり、別のハーブを足したりして楽しむこともできますね。例えば、もしホットなのがお好みならばスウィートパプリカを唐辛子に変えたり白コショウを加えてみるのも手!! あと「マシュテルカ(タイム)」や「ボスィレック(バジル)」を入れてみたり、はたまたチャイブや炒ったとうもろこしを挽いたものを入れたり・・・。
その手作り「シャレナ・ソル」は香りがよくてオイシイ!! ターニャは一人一人の前に小皿を出し、バホバホっとけっこうな量を出します。そこに手でちぎったピトカにけっこうたっぷりねぶるようにいっぱいつけていただきます。あまりにおいしかったので残ったの、もらってきちゃった(笑)!!
フリスティンカは70代ですが、親を知らずに育ったそうで、「ビンボーだったけどコレさえあれば何とか食べれるし、今でも大好きよ!」だそうです。パンにバター、もしくはマーガリンを塗り、これをふりかけて食べると、「肉がどこにも入っていないのに肉っぽい味がする」というのが多くのブルガリア人の意見。ふむむ・・・ まあ、そこまでは言わないけど、これさえあれば、日本人の「ご飯に味噌さえあれば・・・」、「ごましお、ふりかけさえあれば」と同じ感覚でパンのお供なのかな? でも手作りは一味違う!! ブルガリアではこの世代が「質素だけど最上のもの」をよく知ってるんですよね~!! 今度友人のダンチェが庭で育てたチューブリッツァをくれるって言ってたから、ワタシも手作りシャレナ・ソル、作ってミヨーっと!!
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日本でもこのレシピのハーブは手に入りますよね!試してみては?カレーやトマトスープに入れてもおいしかったですよ!!
食べてみたいです。