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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

貝母の実はすくすくと大きく。イカリソウ、ホタルカズラ、ガマズミ、クサノオウ、虫こぶ、山藤の花(妻女山里山通信)

2021-04-30 | アウトドア・ネイチャーフォト
 GW初日の29日(木)は、ほぼ一日中雨でした。明けて30日(金)は、午前中は晴れていましたが、午後は曇りに。週末の天気も不安定な様なので、陣場平に歩いて登りました。先に鞍骨山へ向かった人達もいた様です。

 雨露に濡れて光るイカリソウ。まだつぼみ(蕾)のものも多いので、来週いっぱいは楽しめるでしょう。

 漢名はインヨウカク(淫羊霍)といいいますが、その昔、一日に何回も交尾するヤギが、この草を食べていたという故事によります。イカリインという強精強壮成分を含みます。

(左)ナルコユリもつぼみをぶら下げています。アマドコロと同様に、根が黄精と呼ばれ強精強壮に効きます。小林一茶が愛飲していたことで知られます。(右)林道脇のシダ植物も雨で生き生きとしています。

 長坂峠から、左奥に天城山(てしろやま)。峠を左へたどると10分足らずで貝母群生地のある陣場平。右へ向かうとすぐに斎場山(旧妻女山)。山頂は古代科野国の円墳です。写真右手前の黒い木はオオムラサキの幼虫の食草のエノキ(榎)です。

 左がガマズミ、右がコバノガマズミ。ガマズミの方が、葉も花も、秋になる実も大きいので分かります。

(左)リョウメンシダの葉の裏。胞子嚢が並んでいます。(右)ゴヨウアケビの花も全部開きました。

 陣場平への入り口。妻女山里山デザイン・プロジェクトのメンバーで、毎年、ハルジオンやオオブタクサなどの除去作業をしているので、随分と少なくなりましたが絶滅はしていません。7月にメンバーを集めて、除草作業と草刈りをします。コゲラのドラミングが聞こえました。まもなくサンコウチョウもなくでしょう。

 陣場平の貝母。白く見えるのが残花ですが、ほとんど散りました。真ん中にあるクマノミズキも若葉が出始めています。

 昨年に比べると結実している数が段違いに多いと思います。天気がよく、セイヨウミツバチがたくさん受粉してくれたからでしょう。来年が楽しみです。7月には、周囲に散った球根を掘り出して真ん中に植える作業をします。

(左)貝母の実は、現在直径5〜10ミリぐらいですが、最終的には20ミリ以上になります。(右)貝母の群生地の中に、ミツバツチグリが咲き出しました。

 長坂峠のクヌギの幼木に不思議な物が。クヌギエダイガフシという虫こぶ(虫えい・ゴール)です。クヌギエダイガタマバチが寄生することによりできます。虫こぶの世界は、大変深いものです。

 やや遠いので近くで確認できませんでしたが。マルバアオダモの花穂(かすい)でしょう。

(左)ウバユリ(姥百合)の若葉。(右)クサノオウ(瘡の王)。道の脇に咲いているので遠足に来た児童が触ることがありますが毒草です。草汁に触れるとかぶれるので要注意です。

 妻女山山系のあちこちで、ヤマフジ(山藤)が咲き始めました。綺麗ですが、太くなると直径50センチにもなり、樹木に巻き付いて枯らして倒してしまいます。私が貝母を見つけたときも、山藤が倒した木でできたギャップに貝母が咲いているのを見つけたのです。よって、陣場平のヤマフジは大きくなる前に伐採しています。
 陣場平に加えて、妻女山駐車場でウスバシロチョウが舞っていました。GW明けには大量のウスバシロチョウがあちこちで見られるでしょう。

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