~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

在ることの確かさ

2012-10-01 12:01:30 | 日記
気象学の発展の賜物か、最近の台風情報はまるでカーナビを見て

いるように台風の進路が示され、それはとても良いことなんですが

わくわくドキドキ感が少なくなったと、(大きな声では言えないの

ですが)台風好きな私としては、思うわけなんです。

小さい時、台風が来るというと、なぜかうちの一家は盛り上がり

たいした台風でなくても、父は雨戸に板を打ち付け一家の主で

あることを幼い私たちの瞼に焼き付け、母は非常食と言って普段

食べさせてもらえない、インスタントのチキンラーメンを用意し

おやつにはポップコーンを作ってくれ、ろうそくが用意され

台風が来るからと、なぜか早く寝るように言われ、布団の中で

台風が来るのを今かいまかと待っていました。

 三つ子の魂百までと言いますが、このわくわく感の為に

いい大人になっても、台風と言うと血が騒ぎ風が吹いてくると

子どもに「バカじゃないの」と言われても外に出てしまうのです。

一度、沖縄で台風に遭遇した時は恐ろしくて眠れない夜を過ごし

その時はわくわくどころじゃありませんでしたが…

昨日の風も、私のわくわくのレベルを超えたもので、

やすぶしんの家が心配で寝つけませんでした。

 今朝、5時に起きて雨戸を開けたら、暗い夜空に煌々と輝く

光が見えるのです。あんなところに電灯があったかと思い、

よく見ると、なんと月だったのです。

風で空気中の塵が飛んでいってしまったのか、これほど美しい

お月さまを見たのは初めてでした。

そういえば、十五夜でした。

台風で絶対に見えないと思っていたのに…

その時、見えなくても在る

在ることの確かさを感じました。

十三夜がいいと言いましたが、この神々しいほどに光輝く

満月を見た時、手を合わさずにはいらませんでした。

私達は見守られている存在であること

見えなくても在るという確かさを、台風の後のお月さまが

教えてくれました。
コメント
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