~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

黒くなった梅干しが教えてくれたこと

2022-08-09 23:38:33 | 日記

一昨日、充分干して瓶に

しまってあった梅干しを

今日は涼しいからもう一度

干してみようかと思い、蓋を

開けたら、何とシソがドロド

になり、あれだけ丹精込めた

梅干しが黒くなっているのです。

頭が真っ白になりました。

シソを揉んだ時の塩が足らな

かったのです。

毎年漬けているのに、こんな

失敗をするなんてと、ひどく

落ち込みました。

森のイスキアの梅干し担当の

スタッフに電話をして相談

しましたが、これはもう

どうしようもないと思い

黒くなったシソと梅干しを

捨てようとビニール袋に

入れました。

大丈夫だった梅干しの方が多い

からと、自分を納得させようと

しましたが、それでもどうしても

引っかかるものがあったので

初女さんがとても信頼していた

Kさんに電話をすると、

このことの意味を示唆して

下さいました。

思いあがっていた自分にも

大いに反省し、ひと月前に

「おむすび講習会に使って」と

梅干しを送ってきてくれた

イスキアスタッフに再び心から

感謝を伝えました。

そして、今回は黒くなった

梅とシソは捨てるしかない

と思っていたのですが、

そのことを話したら、Y先生から

物凄く叱られました。

「貴方が、息子を亡くした時に

作ったお味噌は悲しみの為に

発酵しなかったでしょ。

そのお味噌が十年以上経って

薬になるほどよいお味噌に

なったの忘れたの。

黒くカビたご飯が、蘇ったのを

見ていたでしょ。

そのことを何も生かしてない

黒くなった梅干しも、心を

尽くせば薬になるの!…」

こんなに叱られたのは何年振り

だったことか…

直ぐに梅干しとシソをゴミ袋

から取り出し、塩水で洗い

謝り、祈り、祭壇に供え

翌日、お日様に干したら、梅も

シソもドロドロから蘇えったの

です。

この体験は一生もののギフト

です。

大切なことを、私の心に刻んて

くれました。

初女さんの言葉が身に沁みて

きます。


すべてのものに命があるから、

食べ物を捨てることには、

こころが痛みます。

ちょっとした機転で、

最後まで素材の命を生かす

ことができるのです。

      佐藤 初女

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