宮沢賢治が、気になり実に久し振りに『銀河鉄道の夜』を読んで
みました。
自分で読んでいると、言葉を
追うので精一杯になってしまい、
賢治さんの世界が、立ち上がって
こないので、昨日はYouTubeで
素敵な朗読を見つけたので、聴いてみました。
そして、宮沢賢治の世界に包まれ、私も銀河鉄道に乗っている気持ちに
なりました。
今回、読んでちょっと驚いたことは
『本当の幸せ』というような言葉が
何度も出てくることです。
賢治さんの『世界がぜんたい幸福に
ならないうちは個人の幸福はあり得ない』という言葉は有名ですが、
絶えず皆の幸福が心にあったので
しょうか…
銀河鉄道の夜の中にも『なにがしあわせかわからないのです。本当に
どんなつらいことでもそれが
ただしいみちを進む中のできごとなら峠の上りも下りも本当の幸福に
近づく一足づつですから。
「ああそうです。
ただいちばんの幸いに至るために色々のかなしみもおぼしめしです。」』と書かれています。
銀河鉄道の夜は童話ですが、死を扱っています。
賢治さんの『光の素足』もそうです
賢治さんの作品の中の死は、終わりの死ではなく、始まりの死を感じるのてす。
私は銀河鉄道の夜という作品を
『死』という書の作品に出来ないだろうか…
なんて、とんでもないことを夢みて
います。
ジョバンニもカンパネルラも汽車を
降りたのに、私は一人まだ汽車の
中にいるのでしょうか…