
テオドール・シャセリオー、19世紀フランス、ロマン主義。
ハレムとはイスラム教国の王室の後宮のことをいうらしいが、要するに女性を性奴隷にしたところである。男は金と権力を持つと、大勢の美女を集めて後宮に閉じ込め、もっぱら男にセックスの奉仕をさせることを強いたのだ。これが男の馬鹿というものである。男は、閉じ込めた女性一人一人に、馬鹿をやったつけを払わねばならないのだ。一夜限りの相手をさせた女にでも、一生をかけて尽くさねばならないのだよ。それが法則なのだ。このようななめらかな女の肉体が欲しいばかりに、男は女性の人生を破壊したからである。